227.急いでる･･･S ページ27
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廊下にはもう、相葉くんの存在はなくて
俊速の相葉くんの足を今日ばかりは恨んだ。
でも、すぐに連絡入れないって行ってたしな。
なんて、意味もなく都合のいい言い訳をつけて、追いかけなきゃいけない足が動かない。
｢あ、櫻井さん！･･･ここにいたー･･･早くしてくださいよぉ！｣
｢なんだよ｣
｢なんだよって何すか！次の仕事迫ってるんすよ！！もうすぐにでも出ないと撮影間に合いません！！｣
なんて、言われて自分のスケジュールを思い出した。
俺は相葉くんの携帯をポッケに突っ込んで既に相葉くんの居ない楽屋に戻った。
｢あ、しょーちゃん。｣
｢わり、先出るわ。次の仕事の都合悪いんだってよ｣
｢相葉さんも、今さっき走って出てっちゃったよ(笑)｣
「忙しいね、みんな。じゃあさっきの話メールで送っといたほうがいいかな？」
ニノと智くんは、顔を見合わせてて
なに？って聞くと
松潤は、早いほうがいいと思うけど。って呟いた。
「相葉くんいないんじゃ、あんま意味ないもんなぁ」
「翔さん急いでんだから早くしてやんなさいよ(笑)」
ニノにそう言われた智くんは、
「んじゃあ、簡単に行っとくね？」
「何？」
「情報漏らしたの、やっぱりAちゃんじゃないよ」
想像もしてなかったセリフに、は？って答えちゃって
ニノも、松潤も優しく微笑んでる。
「やっぱり、他にいたよ。原因が」
「それ、どういう･･･」
「櫻井さーーん！！」
「あ゛ぁー！もう！」
楽屋の外から俺の名前を呼ぶ声が聞こえて
でも、ニノと松潤の表情に
Aちゃんが犯人じゃないんだってことは確かっぽくて
「詳しいことは、電話で話すからさ？行っておいで」
ヘラヘラ笑ってるのを見ると
そんなに、重大な感じじゃない気がして
｢いってらっしゃい(笑)｣
松潤の背中を押す言葉に
行ってきますって返事をして
｢気をつけてねー？｣
｢あ、相葉くんから携帯知らない？って言われたら俺が持ってるって伝えといて？｣
忘れかけてた伝言も伝えて
｢なに？忘れたの(笑)？｣
｢持ってったんだけど、急いでて存在忘れてたみたいでさ。とりあえず、佐藤さんにも連絡入れて伝わるようにはしておくけど･･･。じゃ、行ってきやす｣
そう手を挙げると、３人は頑張ってね〜って言ってくれて
局を出ると車に乗り込んだ。
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作者名：にゃん | 作成日時：2018年9月1日 13時
