オワリノナイ恋 / A. Masaki【6】 (ページ25)

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225.繋がる電話ページ25

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「な、に･･･あれ」

さすがに、ジャーナリストであろうとマンション内までは入れないみたいで
それがわかるとエントランスの鍵を開けて丁度止まっていたエレベーターに乗り込んだ。

雅紀くん、助けて･･･怖いよ･･･

震える手は、勝手に携帯に手が伸びて
今日携帯を返してもらえるって話していた雅紀くんの登録名“Mくん”を見つけ出してタップする。

何回かコール音が聞こえて
お願い、出て。お願い。ってエレベーターに乗りながら頭の中で唱えて
プツって、繋がった携帯。

｢雅紀くんっ･･･よかった、繋が、った。っく･･･今、しゅう、かんしの人がっ･･･マンションの前まで来てて･･ヒック･･･もう、何が何だか･･･わからないですっ･･････助けて･･･会いたい･･･雅紀くっ･･･｣

なにも言わない雅紀くんにマシンガントークの如く話してエレベーターが4階に辿り着く。

｢･･･俺、あ･･･｣

そこまで聞こえて、突然電話が何も音を発さなくなって
画面を見たら私の携帯の充電が切れたみたいで液晶は真っ暗になっていた。

なんで、昨日ちゃんと充電できているか確認しなかったんだろう。
って思いながら
手に持ったまんまの鍵で家の中に入ると
買ってきた食材もそのままで急いで充電器に携帯を繋げた。

ベランダから下を見て、こっちを見上げてたらどうしようって怖くてカーテンも開けられなかった。

もう真っ暗な部屋の中で震える体を落ち着けようと
コートも脱がないまんま寝室にいって布団をかぶった。

どこからか監視されてるんじゃないかとか
色んな恐怖が浮かんできて涙を堪えることはできなかった。