222.充電確認 ページ22
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昨日、雅紀くんと松本さんの戸惑ったような声に
私が、みんなの迷惑になってるっていう間違いのない事実に耐えきれなくなって早々に電話を切った。
雅紀くんは、私のせいじゃないって、大丈夫って言ってくれたけど
それは、雅紀くんの優しさであって
それに甘えていいのかわからなかった。
今朝は、もちろん雅紀くんから電話はなくて
今日、携帯返してもらえるって言ってたし、帰ったら電話かけてみようって充電を確認する。
「あれ、充電できてない･･･」
充電器にさした携帯は充電をしていなくて
コードを見ると、コンセントが抜けていた。
「48%･･･ギリギリかなぁ」
今日は重要な会議もないし、残業の予定もないから
無駄に携帯触らなければ大丈夫だなって思った私は
そのまま携帯をスーツにしまった。
マフラーを巻いて、防寒対策バッチリで
電車に乗って会社に出社する。
そこまでは、いつも通りのことだった。
問題は、社長が出社してから。
｢おい、A｣
｢あ、社長。おはようございます･･･どうしました？｣
社長は、私を見て何も言わないから･･･気になっちゃって
｢これ･･･｣
｢お前、週刊誌もう見たのか？｣
｢まだ･･･見てないです｣
そう言うと、社長は手にした本を私に開けて見せた。
｢これ、、｣
そこには、雅紀くんのライブの時の写真と小さな文字
それと隅っこに見慣れた服を着ている私の後ろ姿
目をそらしてきたけど、現実を･･･
本当に撮られたんだってことを突きつけられて、体が固まった。
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作者名：にゃん | 作成日時：2018年9月1日 13時
