221.誰が･･･A ページ21
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「写真とか載ってるんですか？･･･有る事無い事書かれてるんですか？」
「写真はあるけど、俺とAちゃんが並んで写ってる写真はないんだよ。Aちゃんの写真も後ろ姿だし、、え？」
「え、そうなんですか？でも私、大阪では本当に知らない人には声かけられてないです」
「声をかけられてない？」
「はい･･･だから、雅紀くんといるところが撮られてバレちゃったのかなって」
やっぱり、やっぱりAちゃんは情報を漏らしてなんかいなかったんだ。
声からしても、嘘をついてるようには思えない。
でも、それならどこから情報が漏れたのか
Aちゃんが大阪に来ることは、知っていても
関係者には従姉妹だって言ってたし。
どこで漏れたんだ？
また暫くの沈黙ができて
「ごめんなさい･･･」
Aちゃんがまた小さな声でそう言って
「私、何もできなくてご迷惑おかけするばっかりで･･･やっぱり私」
「Aちゃん！」
その先を言って欲しくなくて
聞きたくなくて、言葉を遮った。
「大丈夫だから。俺が必ず迎えに行くから待ってて」
「でもっ」
「お願い。待ってて欲しいんだ」
俺の言葉にAちゃんは何も言わなくって
暫く経ってから、
「明日、また電話してくれますか？」
って小さな声で言っていて
「う、うん」
「わかりました、、じゃあ楽しみにしてますね」
そう言って、明日も早いからって電話を切った。
「相葉くん･･･」
松潤は俺のことをじっと見ていて
「やっぱりAちゃんじゃなかった」
「うん。でも、ということはだよ？」
「他に誰が？」
視線を少し下に落とすと
机に乗ったビールの缶がプルタブを開けられることなく
机の上に小さな水溜りを作っていた。
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作者名：にゃん | 作成日時：2018年9月1日 13時
