216.話したくない･･･A ページ16
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｢だから、次の公演で話してくれないか？事務所には無許可になるけど、怒られれば俺たちからも頭を下げる。だから･･･｣
｢俺は話すつもりないよ｣
｢え？なんで･･･｣
｢俺とAちゃんの話なら、俺一人の独断じゃ話せない。話したとしても誰も幸せにならないじゃん。話したことで、Aちゃんに危害が生まれるかもしれない。｣
俺の言葉を、マネージャーは黙って聞いてて
「大丈夫。話さないからって俺らの仲が壊れるわけじゃないから」
「でも、それじゃあ･･･」
｢そこまで言うなら、携帯返してよ。Aちゃんと連絡取ることが一番の解決策じゃん｣
｢それは･･･｣
｢できないんでしょ？それなら俺は待つからさ。Aちゃんから連絡くるまで｣
｢いいのか？それで。佐藤だって話してもいいんじゃないかって賛成してたのに｣
｢俺はAちゃんを信じてるし、彼女を危険に晒したくない。･･･俺と付き合ってる時点で危険なのかもだけどね？｣
笑って言ってるのに、マネージャーは全然笑ってなくて
「俺のわがままなのはわかってる。皆んなにも迷惑かけるのだってわかってる。それでも俺は話したくない」
｢･･･そう。わかった。お前がそう決めたなら俺たちも最善を尽くす｣
｢ありがと･･･｣
｢うん。じゃあ、これまで通りツアー頑張りましょう、｣
｢学校の先生みたいなこと言わないでよ(笑)｣
｢ハハッ(笑)じゃあ遅い時間に悪かったな。おやすみ｣
｢うん、ありがとね。おやすみ、｣
電話を切ると、着信履歴が残ってて
どうやら電話中に、リーダーから電話があったみたいで
LINEにも「気づいたら電話ちょうだい」ってメッセージが残ってた。
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作者名：にゃん | 作成日時：2018年9月1日 13時
