オワリノナイ恋 / A. Masaki【23】-11.26更新- (ページ12)

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892.寝返り･･･S ページ12

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ガチャ…

風呂から上がって、髪を適当に乾かして。
リビングで軽ーくつまみと一緒に今日はノンアルコールのビールを飲んで。

おやすみを交わしてから1時間程経った頃、俺も眠るために寝室に向かった。

入ってすぐの脇に、彼女は眠ってて。
寒くないだろうか。とクローゼットから、薄手のブランケットを一枚取り出してそっと布団の上にかけた。

俺もベッドに入って、横になる前に明日の予定の確認や
入ってた連絡の返信を送る。

一頻り確認を終えたところで、携帯の画面を暗くして
体をしっかり横にした。

カチ...コチ...

カチ...コチ...

静かに秒針の動く音が無駄に大きく聞こえる。
寝よう、、寝よう、、とは思うのに
無意識に、彼女を意識してるのか、なんだか寝付けなくって。

明日起きれねぇだろ、俺。
って、必死にいいせ言い聞かせて、目をギュッとつむる。

カチ...コチ...

カチ...コチ...

それでも、無情に時間は過ぎて行く感覚で。
ヤベェな、、逆にしっかりアルコール摂取してた方がよかったんじゃね･･･？って思い始めた頃
背後で、ガサゴソと音がした。

それは紛れもなく、布通しのこすりあう音･･･布団が動く音で。
寝返りでもうってるのかと思ったけど、その音はしばらく止まなくて。
最後に人の気配を感じた後、カチャ…と扉の音がした。

寝返りを打つふりをして、そっちに体を向けると
布団がめくれて、そこにAちゃんの姿はなくて。

遠くからの水が勢いよく流れる音に
トイレか･･･。と納得した。

でも、Aちゃんはすぐに寝室には帰ってこなくて
そのまま、また別のドアの開く音。
カラカラ、、とスライド式の音がしたからリビングに入ったのか。。

そのまま、また水の音がして
キュッと、水道を止める音がした後に、コトン。と何か固いものを置くような音。

すぐに、足音がこっちに近づいてきたから
俺は寝たふりをして、彼女が布団に戻る気配を確認してから、うっすらと目を開けた。

寝たか、、と思ってると
ハァー。って深いため息が聞こえて
また、ゴソゴソと布団の中で動く体。

ボゥっと室内に、白いぼやけた光が広がって
彼女の頭部から漏れる光に、携帯を開いたんだ、と気がついた。