758.繋がらない言葉･･･A ページ38
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「･･･亡くなった、、？」
「、、はい･･･」
「いつ･･･、いつ亡くなったの？」
「･･･私が、12歳の時、、」
「じゃあ、15年くらい前、、？」
俺の言葉に、小さく頷くだけの返事をする。
「･･･そうだったんだ、、」
俺にも、弟がいるから、、。
もし弟が･･･って想像もしたくないことが、彼女には現実に起こって。
まだ少女だった彼女の傷は、きっと想像以上だったんだろう。
「･･･それで、、家に帰れなくなったの、、？」
俺の言葉に、さっきは小さくても反応してくれた彼女が何のアクションも起こさなくて
その質問の答えは”No”なんだと悟った。
「別に、何か理由があったの、、？」
「･･･姉が、、」
「･･･うん」
「･･･姉が、なんでもできる人だったから、、」
お姉さんが、なんでもできる人だったから、、家に帰れなくなった･･･？
点と点が線で結びつかなくて、必死に自分の頭で考えたけど答えなんか出てこない。
「母も父も、、私にそれを押し付けて、、」
「押し付けてって、、」
「私に完璧になるように、、姉みたいになれ、、って、姉がなくなってからは･･･っ･･･ずっと、」
繋がらない言葉でも、言いたい事は何と無くわかって
「それが苦しくて、嫌になって、、私は、私なのに、って」
「･･･うん」
「高校生の頃は、学校も休みがちになって、、」
前にしてくれた話だけが不登校になった原因じゃないんだ、って
いろんな要素が合わさって、いっぱいいっぱいになってたんだ、ってようやく気付いた。
759.小さな彼女･･･A→←757.静かな･･･A【05.04更新】
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作者名：にゃん | 作成日時：2020年3月21日 9時
