750.頼んだ理由･･･A ページ30
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「え、ミチルちゃん、、だよね？」
「あ、そうです(笑)Aがいつもお世話になってますー(笑)」
「や、こちらこそ、」
このフロアにいるっていうことは、うちにいたってことで。
うちにいたっていうことは、Aちゃんといたってことだもんね。
連想ゲームのように、ミチルちゃんがここにいる事を繋ぎ合わせて考えて納得する。
「なんか、イメージと違った、、」
「え、？イメージ？」
「Aちゃんとの違いがでかすぎて、、」
「あははっ(笑)よく言われます。でもこれで小学生の時からの仲なんで、」
手をおばちゃんみたいに、チョイチョイしてそう言う姿に、なんだか安心したってうか･･･
すごいいい子なんだろうなってイメージだけは、出会う前と変わらなかった。
見た目の違いに目がいきすぎたけど、なんだか醸し出すオーラは似てて。
ちょっと抜けてそうな、、優しいオーラ。
「あ、A部屋で待ってますよ！」
「そうだった、、ごめんね？今日お手伝いしてもらっちゃって、、」
「いいんですいいんです」
「本当は、Aちゃんのご両親にお願いしようって言ったんだけど、難しいみたいで、」
「え、Aが二人に頼んでたんですか！？」
俺の言葉を、信じられないとでもいうような表情で聞いて
「や、頼む前に『無理だと思う。』ってAちゃんが乗り気じゃなかったって言うか、、」
「あぁ、、そう、ですよね」
なぁんだ。って一瞬凄んでいたのが嘘のように苦笑い。
コロコロ変わる表情も、Aちゃんにどこか似てる。
「Aちゃん、家出てってから、暫くお義父さん達に会ってなかったんだもんね、」
「･･･知ってるんですか？家のこと、、」
「え？うん･･･Aちゃんが話してくれて、、」
ミチルちゃんは、その言葉に
また、えぇ！！って驚きの声。
「そっか、、でもそうですよね。結婚してんなら話してるか。」
顎に手を置いて、そっか、、って一人ブツブツ言って
「確かに、お姉ちゃんのこともあったし、帰りたくないのはわかりますよね、」
「･･･ん？お姉ちゃん？」
初めて聞くワードに、Aちゃんにお姉ちゃんなんていたっけ？って記憶を辿るけど
俺の記憶が正しければ、Aちゃんは一人っ子って言ってた気がするし
会話の中で、お姉ちゃんの話なんて聞いた記憶はなかった。
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作者名：にゃん | 作成日時：2020年3月21日 9時
