オワリノナイ恋 / A. Masaki【19】 (ページ23)

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743.一緒に作業中ページ23

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「はい？もしもし？」

表示された名前に、すぐに電話に出ると

『あー、Aちゃん？』

数日ぶりの彼の声。

｢雅紀くん、お疲れ様です･･･どうしました？｣

『いや、今作業中でしょ？大丈夫かなぁって、』

そう言う電話越しにも、せーの！って掛け声が聞こえるから
多分、彼の家も作業中。

同じ場所に向かうのに、彼も準備しているんだってわかると
心も踊って、目の前のミチルは相葉くん？ってヤケにニヤニヤしてる。

そのタイミングでまたピンポーンって聞こえて

『ん？お客さん？』

「あ、いま業者さん来てくださったんです」

『これからなんだ？』

「はい、もう出してもらうだけになってるので、、」

電話を挟みながら、玄関を開くと、さっきの引越しセンターの
ガタイのいい男性が二人立ってて。

「こんにちは、ハート引越しセンターです！本日は、よろしくお願いします！」

「よろしくお願いします。どうぞ、、」

「失礼します、･･･えぇと、、先に処分するものから運ばせていただこうと思うのですが、、」

「あ、処分するものには赤いテープ貼ってあるので、、」

「わかりました！では、一通り荷物見てから、作業取り掛からせていただきます！」

「はい、お願いします、」

元気なお兄さんがそう言って、部屋の大型の荷物から確認を始める。

「ごめんなさい、いま案内してて、、」

『うん、電話大丈夫？』

「あ、私は、、雅紀くんも平気ですか？」

『こっちも運び出してもらってるだけだから、平気』

ミチルはどこ行ったんだろう？って思ってキョロキョロしてると
寝室から携帯を持って出て来て
携帯を指差しながら、口パクで「樹！」って言うから
多分向こうも電話が来たんだと思う。

『じゃあそっちのが先かな？俺まだ詰め終わってないし』

「どうですかね？掃除もしなきゃなので、、｣

『え、掃除してんの？』

「？･･･はい。業者さんに頼むとお金かかるので、、｣

雅紀くんの驚いてる意味がわからないでいると
ムキムキのお兄さんに呼ばれて、呼ばれた方に行くと中型の電子ピアノがあった。