オワリノナイ恋 / A. Masaki【14】 (ページ28)

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538.緊張の違いページ28

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｢ケーキ、でいいよね？今日会うんだし。｣

｢え、あ･･･はい｣

｢じゃあ、うちの近くにいつも行くケーキ屋さんがあるから、そこでいっか｣

雅紀くんは一人でうんうん頷いて、そのまま高速道路に向かう車線を走る。

「緊張してる？(笑)」

暫く走った時、雅紀くんはそう言って私の方をチラッと見た気がしたから私も彼の方を見た。

｢かなり･･･｣

｢大丈夫だよ(笑)俺の母ちゃん見たでしょ？鬼姑気質じゃないし｣

｢や、それは思ってないんですけど･･･｣

アクアラインの看板が見えてきて車がその看板を通り過ぎて海の上を走り続ける。
先の方には、大型ショッピングモールの様な、船の様な建物が見えてきた。

｢そ？まぁ、人好きばっかだからさ！｣

｢はい、･･･｣

フゥ、、っと一つ深呼吸をすると雅紀くんは可笑しそうにクスクス笑っていて

「簡単な食事会だと思ってさ？ほら、Aちゃん仕事でもっとお偉いさんたちと食事してるじゃん(笑)」

「それとこれとは別です！」

「そう？(笑)」

スーッと吸い込まれる様に、深く長いトンネルを潜って、着々と近づくその時に
私は何度も、深呼吸をして見たけど緊張がほぐれることはなかった。