オワリノナイ恋 / A. Masaki【1】 (ページ12)

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12.カゴさん再びページ12

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「ま･･･さきさん･･･うそ、だって･･･」

「うん？だって？」

「絶対･･･そんなの、、、」

あり得ない。

だって、あのカゴさんが
あの怪しいお兄さんが、相葉雅紀のはずない。

「うそ…」

「ほんとだって(笑)」

相葉雅紀は、そういって笑いかける。その目尻は確かに、あの日見たものとそっくり。

でも、頭を優しくポンポンってして、唇に弧を描いて笑う姿は
女の子になれてるからなのかな、って何故か不安になった自分がいたことに
この時はまだ気づいてない。

「マネージャー戻ってくる前に話をするとさ」

私の頭から手を離すと、くるりと振り返り
私との距離が一メートル、二メートル空いていく。

さっき腰掛けていたソファから、何かを手にすると
それを自分の頭にのせて、顔に何かをつけて
また、くるりと振り返った。

「ほら。」

「あ…カゴさん」

だから、カゴさんってだれなの(笑)っていって
あの日の、お兄さんが目の前に現れる。

マスクにキャップをあの日ほど深くは被らずに頭にのっけただけだけど
それはもう完璧にカゴさんで。

「信じてくれた？」

「は…い……」

これが、私と相葉雅紀の本当の出会い。
二年前の寒い雪の降るバレンタインデー。