一１３ ページ14
”俺のじゃないよ”
ベクちゃんの声が
すんなりあなたの声に変換されて
上手いこと私の心に馴染んだ。
音もなく傷ついて、ジクジクと痛む。
あなたは確か、
数日前に私のことを ”彼女” だと言った。
私はあなたのこと、
彼氏だなんて誰にも紹介出来ないけど
彼女って思ってもいいんだ、って
嬉しかった私の気持ちをどこに埋めようか。
外の景色なんて、
この世の終わりにしか見えないわ。
加えて、ベクちゃんは簡単に言うのだ。
片足突っ込んだだけでしょ。
そこら辺でやめときなって。
今すぐ切って起こりうるゴタゴタと
関係を続けて起こりうるゴタゴタと、
どっちがマシかなんて、考えなくてもわかるでしょ、って。
理屈で考えられないから困ってるんだって。
物分かりが悪いのがどちらだかもわからなくなるほど、わかってないのよ、色々と。
ベクちゃんと付き合って、
それが例え良い結末に結びつかなくても
それはそれで仕方のないことなのよ。
そう思えるの。
実際はそうでなくても、少なくとも今はそう思えるのよ。
問題なのは、確かにあったはずの気持ちの行方がわからないの。
人の道を踏み外したら
すぐに振り返っても誰もいないの。
なんにも残ってないの。
堕ちたら堕ちるのよ、
どこまででも。
それぐらい、いつか別れると決まった人と付き合うことは思ったよりも燃費が悪くて、大切な何かを削ぎ落としてしまうみたい。
わかったフリして
わかってなかったのが身に染みるわ。
私は私が可愛いから、
節操のないことをしておきながら
ベクちゃんがいいって言うなら、
その手を取るだろう。
いとも簡単に、
重々悩み抜いたフリをしながらね。
でも、今はそれすら出来ない。
誰でもいいのよ。
極端なこと言うと。
この気持ちを上書きしてくれるのなら。
あなたじゃなきゃダメなんて
死んでも嫌よ。
もしそうなら、私の人生終わったようなものじゃない。
あなたは私をどんどん醜くしていくわ。
「Aー」
「なーに、ベクちゃん。」
「疲れたー」
「うん、運転お疲れさま。」
「よしよししてー」
私があなたに気づかないわけないじゃない。
「又はご褒美のハグ。」
私の髪を弄りながら話すベクちゃんだって。
私たち、とても最低ね。
あなたは傷ついてくれるのかしら。
傷つけて、裏切った分、
その分くらいは傷ついてくれるのかしら。
とても攻撃的な気分よ。
傷ついてくれなきゃ気が済まないほどに。
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yucca(プロフ) - すずさん、お久しぶりです。お元気ですか？またすずさんのお話が読みたいなぁ(^^♪ (2018年5月27日 19時) (
レス) id: 205d08e47e (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - アキさん» アキさんいつも優しい言葉をかけてくださってありがとうございます〜！ゆっくりペースかもしれませんが、丁寧に書きたいと思いますのでよろしくお願いします！ (2018年2月16日 17時) (レス) id: b8bc3155f8 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - はなほさん» お待たせしました！笑 やっとこさです。あとはここからみんなの魅力を偏らないように書かねば…！ (2018年2月15日 17時) (レス) id: b8bc3155f8 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - はぐさん» はぐさん、いらっしゃいませー！笑 のんびり更新になりそうですが、またお付き合いお願いします！ (2018年2月15日 17時) (レス) id: b8bc3155f8 (このIDを非表示/違反報告)
はなほ(プロフ) - すずさん» ついに意外な人の登場ですね、待ってました！なんとなくこの雰囲気にぴったりな気がします＾＾すずさんの書くKがとんな人物になるのか楽しみにしてますね！＾＾ (2018年2月15日 2時) (レス) id: 756f60358c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すず
| 作成日時：2018年1月27日 15時
