Blue star ②【不死鳥】 (ページ9)

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人間観察③ ページ9

「気配消して近付かないで下さいよ。普通にびっくりしちゃったじゃないですか」

「びっくりさせるためにやってんだ。それに、やられっぱなしは趣味じゃねぇからよい」

「え、ちょっ！マルコ隊長！?」

マルコ隊長はそのまま身を乗り出し、ソファーに座る私or俺との距離を縮めてきた。

「普段もああやって他の奴らのことも見て分析してんのかよい」

「い、いやそんなことはしてないです。たまたま暇だったのでマルコ隊長を人間観察してただけでっ、、、というか、あんなに顔赤くするなんて意外ですね、マルコ隊長くらいの人なら沢山の人に好評価されまくってるんじゃないですか?ははは」

会話してる間にも、私or俺はソファーの端へじりじりと追い込まれている。なんで迫られているのか分からない。さっきのマルコ隊長観察が事の発端だとは思う。黒い笑みを浮かべているマルコ隊長を見る限りやってしまった感が否めない。

「まあ、そういうのも耳にすることはあるが、」

「やっぱありますよね、そりゃあ我が海賊団自慢の１番隊隊長ですもん」

「でもよい、」

「////！」

もう既にマルコ隊長との距離は30㎝程。
さっきまで黒い笑みを浮かべていたのとは打って変わって、真剣な眼差しに捕らえられる。不覚にもドキッとしてしまう。そしてこの後の、セリフの続きにまた翻弄されてしまうのであった。

「なんとも思っちゃあいない奴とそうでない奴に言われるのとじゃあ違うだろうよい」

「確かに。ん??それってどういう、、、うわッ！」

マルコ隊長の一言に気を取られた瞬間、後退るスペースがなかったらしくソファーに付いた筈の手が空を切った。

うわっ！落ちる！
そう思った瞬間、

ぐいッ

「くくくッ、焦りすぎだよい」

ソファーから落ちたと思っていたが身体的衝撃はなく、マルコ隊長に抱き締められるという形で助けられたらしい。

「あ、ありがとうございましー、って！ちょ、マルコ隊長！?////」

すぐ距離をとってくれると思っていたのだがそんなことはなく、あろうことかそのまま「よいしょ」という掛け声と共に抱き直され、その体勢に精神的衝撃は絶大だった。