Blue star ②【不死鳥】 (ページ4)

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指先に馳せる想い② ページ4

食器を片付ける手伝いをした時は、食器棚に仕舞うつもりが冷蔵庫を開けていたり、コーヒーを飲むときは砂糖を入れる筈が塩を入れていたり、そこのパン取ってくれと言われサッチ隊長の頭を鷲掴みにしていたり、、、
全てツッコミを言われるまで気付いていないのだから重症と言えるだろう。

マルコ隊長の姿を見なくなって３日が経った。

そろそろ島に着くとクルーの誰かが言っているのを食堂で耳にした。
マルコ隊長も帰ってきている頃だろうと思い、足は自然とマルコ隊長の部屋に向かっていた。

コンコンと扉をノックしてみるも、返事はない。ゆっくり扉を開けて中を覗いてみると、扉側に背中を向けてベッドで寝ているマルコ隊長の姿があった。余程深く眠っているのか、寝息も微かに聞こえてくる。

寝ているし自室に戻ろうかとも思ったが、数秒迷ったあげくマルコ隊長の部屋に入ることにした。
想いを告げてから、初めての二人だけの空間。確実に付き合っているということであれば、もっと甘い雰囲気を味わえるのであろうが、今は告白前と変わらない。手を伸ばせば触れられる距離にいる筈なのに、遠い存在のように感じる。

もう一度、「好きです」と伝えようと思っていた。
でも、もしそれがＮＯだったとしたら、、、。
ついこの間まで有頂天だった自分を考えたら、この雲泥の差の結果に耐えられるのだろうか。

ーーーしばらく考えてから、マルコ隊長が起きているときにまた改めて実行することに決めた。

もう少し気持ちの整理をする時間が必要だとも思った。もうネガティブなことで心情はほぼ占められているのだが、、、

残りのネガティブではない心情とは、マルコ隊長に対する「好き」という自分の揺るぎない気持ちだ。マルコ隊長の返事はどうか定かではないが、私or俺の想いは変わらない。マルコ隊長の些細な言動に一喜一憂してしまうし、好きすぎるあまりマルコ隊長を目でずっと追いかけるあのような奇行にも走ってしまう。
想いを告げれば少しは失速するだろうとも思ったが、困ったことに加速する一方だった。告白後はマルコ隊長本人に想いを伝える場面がなかったため、その分サッチ隊長を捕まえては惚け話をして溢れ出る想いを発散していたくらいだ。

想い人が目の前にいるというだけで、実際のところさっきからドキドキと心臓がうるさい。高鳴る鼓動がマルコ隊長への想いを自分自身に再確認させる。