overture〜遥か、遠く___〜

一念 ページ23

_




__それは妖怪ウォッチ"エルダ"。

__妖怪をアークでショウカンしたり、

__妖怪を見つける事ができるシロモノだ



走馬灯だろうか。

不意に、ライの言葉を思い出す。






「妖怪を…アークで召喚…！」


まだ、生きる事が出来るかも知れない。


そう思いながら、

ポケットから夜行のアークを取り出し_




「召喚！！」






「私の友達っ！出て来てください！夜行さん！！」





徐に、天に向かってそう叫んだ。




アークが鋼色に光り輝き、一つの影を作り出したのだ。


そしてその影から一つの人影が__否、

妖怪夜行が出て来たのだ。






「夜行…参上！」






そう言った彼は、何処か勇ましかった。




「夜行さん…っ！お願いします…助けてください…！」


「Aさん！一体どうして…！」



彼は怪魔とAの右手を交互に

見つめて目を丸くする夜行。



「油断して怪魔に…」




「成程。理解しました…ですが、Aさん。」




『一つよろしいですか』と夜行。


突然の事に声が裏返り、『はひ？』と答えてしまう。






「頼る時は、しっかり頼ってください。」







「迷惑じゃありませんから」



「決して」



穏やかな口調でそう言うと、夜行は怪魔に刃を向けた。

斬首→←奇怪

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す