【男主】We were born to make history【ユーリ!!! on ICE】

No.4-2 離れずにそばにいて ページ8

sideA

「はい、カツ丼……って勇利は？」

「まだ帰ってこんねぇ、さっき出て行ったよ？」

ああ、アイスキャッスルかぁ。

テレビの真ん前に陣取るミナコさんの隣に座る。
背筋を痛みが駆け上がるが、気にしない。

「あ、ヴィクトル」

ミナコさんが見ていたのは、世界選手権だった。

「あーあ、観に行きたかったなぁ。勇利が出てたら選手のホテルの部屋教えてもらうのになぁ〜」

「いや、教えて貰えないないから。絶対勇利のことチケット取ってくれる便利なプレイガイドだと思ってるよね！？(笑)」

「まあね〜」

あ、否定はしないんだ(笑)

「離れずにそばにいて、ねぇ？」

「いいよなぁ〜、世界一モテる男は〜、なんの恥ずかしげもなく色気振りまきまくれるよなぁ〜」

「あ、ミナコさん酔ってる？でもさぁ、こーゆーのは、若くてウブな男がやるべきだよねぇ。勇利みたいな？」

そう、ヴィクトルじゃなくて勇利がやるべき。
勇利は自分自身の魅力に気付いてないようだけど。

「おー。わかってるねぇ。さっすがA」

「はははは」

ミナコさんは絡み上戸なの忘れてた……。

撤退しますか。

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