No.29 あと4日 ページ40
sideA
Agape…。
無償の愛……神からの無限の愛…。
それは、自己犠牲的で非打算的。
決して見返りを求めることはない。
Eros。
性的な愛。
快楽に次ぐ快楽。
そして溺れる……。
それだけが己の全てになり、正確な判断が下せなくなる。
どちらもとても難しい。
俺は、元々フィギュアを専門でやっていたわけではないので技術的な部分の知識はまだまだ浅い。
だけど、愛を表現するということは、他のどんな感情を表現するよりも難しいんだと思う。
「はい、お待たせ〜」
だらしなく机に突っ伏すダブルユーリの目の前に、カツ丼と野菜の盛り合わせをどかっと置く。
「それじゃあ夕食にしようか」
「「「「いただきます」」」」
未だに机に伏している勇利を眺めつつ、カツ丼の分厚い肉をつまんだ。
隣では、相も変わらずヴィクトルが『フクースナ!』と叫ぶ。
「ほら、勇利も食べなよ?」
野菜の盛り合わせに目配せをした。
しかし勇利は、机に伸びたまま。
仕方ない。
もう無視して食べよう。
またカツを箸でつまんだ時だっだ。
「わかった!カツ丼!!それが僕のエロスだ!」
唐突に立ち上がった勇利。
なぜか拳を握りしめ、ガッツポーズが掲げられた。
勇利にとって、カツ丼とはどういう存在なんだろう……(笑)
まあ、本当に大好きなんだろうな。
「あ、ち、違いますよね…!?」
「お、OK。それじゃあそれでいこうか」
流石のヴィクトルも、苦笑を浮かべている。
勇利は夕食をかきこむと、叫びながらゆ〜とぴあかつきを飛び出していった。
「勇利のエロス、見つかったね」
隣で呟いたヴィクトルは、今までにないくらい色っぽく見えた。
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駄人間K(プロフ) - ☆Rin☆さん» ありがとうございます!更新頑張ります!! (2017年1月6日 21時) (レス) id: c389418083 (このIDを非表示/違反報告)
☆Rin☆(プロフ) - この作品のおかげでユーリ沼にはまりそうで怖いです(笑)更新ヾ(〃^∇^)o ファイトォー!!楽しみにしてます♪ (2017年1月6日 21時) (レス) id: f2c4ea5338 (このIDを非表示/違反報告)
夏生まれ - 楽しみにしています!! (2017年1月5日 19時) (レス) id: 80ea5835ea (このIDを非表示/違反報告)
駄人間K(プロフ) - 夏生まれさん» ありがとうございます!!ハピエン、最後にはみんな笑えるよう、これからも更新頑張っていきます!これからもよろしくお願いします!!! (2017年1月5日 8時) (レス) id: c389418083 (このIDを非表示/違反報告)
夏生まれ - このお話好き!!ちょっと、切ないのがたまらない…けどハピエン期待してます!! (2017年1月4日 22時) (レス) id: 80ea5835ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:駄人間K | 作成日時:2016年12月1日 10時