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No.11 怖いもの無し ページ17

side勇利

さっきは何事かと思った。

『勇利の事を教えて欲しい』なんて言いながら俗に言う顎クイをされ右手をがっちりホールドされるなんて、思ってもみなかったよ…。

それより、ヴィクトルのポスター剥がさなきゃ。
あの調子じゃ、いつ部屋に乗り込んでくるかわからない。
こんな部屋、恥ずかしくてとてもじゃないけど見せられない。
慌てて画鋲を抜いていると、なんだかすっごい笑顔のAが戻って来た。

「ねえねえ勇利、アレはどういうことかな?」

詰め寄ってくるAは、物凄い覇気を纏っている。

「ち、違うよ?!…いや何が違うのかはわからないけど、違う!!あれは、ヴィクトルが!!!」

噛み付かれるんじゃないかって位の勢い。

「へぇ、じゃあ、ヴィクトルとは真っ当なコーチと選手って言う関係を築いて行ってね!よかったよかった…」

1人で納得している……。
僕はまだ今起きている事に頭が追いついていない。

「ねえ勇利?5年前に勇利が言った事、覚えてる?」

急に神妙な顔つきになって、声のトーンを下げたAに、動揺を隠せない。

「えっと、もしかして、トレーナーの事?…違ってたらごめん………」

もしかして、やってくれる気になった、とか?
だとしたら、すごく嬉しい。
また2人でスケートができる。夢を追える。

「そう。…俺でよかったら、やらせて貰えませんか……その、トレーナーじゃなく、コーチを。もっと勇利の近くでクケートをしていたい。取り敢えずだけどダイエットのメニューも組むし、食事や生活の管理もする」

それ、5年前に聞きたかったなぁ。
しかも『僕の近くで』って…。
嬉しい。
思わず頬が緩む。

「もちろん。よろしくお願いします!」

差し出された右手を、力一杯握った。


世界王者のヴィクトルと、天才というに相応しい実力を持っていたA。
最強の翼を授かった。
今なら僕は、誰にも負けないような気がした。

作者より→←No.10 見てはいけなかった



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設定タグ:ユーリ!!!onICE , 男主 , スピードスケート   
作品ジャンル:アニメ
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駄人間K(プロフ) - ☆Rin☆さん» ありがとうございます!更新頑張ります!! (2017年1月6日 21時) (レス) id: c389418083 (このIDを非表示/違反報告)
☆Rin☆(プロフ) - この作品のおかげでユーリ沼にはまりそうで怖いです(笑)更新ヾ(〃^∇^)o ファイトォー!!楽しみにしてます♪ (2017年1月6日 21時) (レス) id: f2c4ea5338 (このIDを非表示/違反報告)
夏生まれ - 楽しみにしています!! (2017年1月5日 19時) (レス) id: 80ea5835ea (このIDを非表示/違反報告)
駄人間K(プロフ) - 夏生まれさん» ありがとうございます!!ハピエン、最後にはみんな笑えるよう、これからも更新頑張っていきます!これからもよろしくお願いします!!! (2017年1月5日 8時) (レス) id: c389418083 (このIDを非表示/違反報告)
夏生まれ - このお話好き!!ちょっと、切ないのがたまらない…けどハピエン期待してます!! (2017年1月4日 22時) (レス) id: 80ea5835ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:駄人間K | 作成日時:2016年12月1日 10時

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