No.9 好きな食べ物=カツ丼 ページ15
sideA
なんだか理解が追いついてないがすんごい事になってるよ。
あ の ヴ ィ ク ト ル が 勇 利 の コ ー チ し に き た よ ! ! ! !
「はくちゅっ」
「おぉ…」
はいそこの2人、くしゃみごときで感動しない。
「「あっ起きた」」
むくり、とヴィクトルは上半身を起こした。
勇利、ミナコさん、俺の3人は、一斉にヴィクトルに集中する。
「お腹すいた…hungry」
館内着の肩口がずるりとはだけた。
……無駄にエ ロいぞ。
やはり弟子入りさせてくれ。
あと、ミナコさんの『まだ食べるの?』ってツッコミは気にしないでおく。
「あああ、え、えと、ヴィクトルは、何が食べたい?」
「うーん…コーチとしては、勇利が一番好きな食べ物を知りたいなぁ」
ヴィクトルさん、それ聞いちゃダメなやつです…。
「……名物、カツ丼大盛り、です………」
結局こうなるのか……。
ヴィクトルは、『amazing!』とだいぶ興奮してくれてはいるけど。
ていうか、すんごい日本文化慣れてらっしゃるんですねっ!!
箸の使い方じょぉずっっ!!!
器用に箸で肉をつまんでいる。
俺が仕込みしたんだけど、味はどうだろうか。
一口肉を頬張ったヴィクトルはカッと目を見開き、一言。
「フクースナ!!!!」
えっと確か…フクースナは……ロシア語で美味しい…?
だとしたら良かった。
「美味い、美味いよ!美味すぎる!!神の食べ物かこれは!!!」
「「よ、良かった」」
何故か勇利と抱き合って脱力する。
いやぁ、世界王者のお墨付き、頂きました。
「勇利は太りやすいから、試合でたないと食べさせてもらえなかったりしてねぇ?」
ミナコさん、無駄な不安を煽らないであげてください。
「ふーん、勇利は最近、カツ丼を食べたのかい?」
「よく食べてますねぇ。それはもう豚の様に」
ごめん。今のは言い過ぎだ。反省するよ…。
するとヴィクトルは、眩しすぎる笑顔で言った。
「何故?試合に勝ってもいないのに」
固まる勇利。
まあ、そうなるわな。
「そんな豚みたいな体じゃ、何を教えても無駄だね!せめて去年のグランプリファイナル前まで体脂肪落とさなきゃ、コーチする気になれない!それまでカツ丼禁止だよ?子豚ちゃん☆」
頬についた米を優雅に取りながら、爽やかに言い放ったヴィクトル。
最後のトドメ、入りました。
clean hitです。
「ちょっとー荷物が邪魔なんですけどー」
真利さんがやって来た。
「俺が泊まる部屋まで運んどいて!」
あ、泊まるのね。
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駄人間K(プロフ) - ☆Rin☆さん» ありがとうございます!更新頑張ります!! (2017年1月6日 21時) (レス) id: c389418083 (このIDを非表示/違反報告)
☆Rin☆(プロフ) - この作品のおかげでユーリ沼にはまりそうで怖いです(笑)更新ヾ(〃^∇^)o ファイトォー!!楽しみにしてます♪ (2017年1月6日 21時) (レス) id: f2c4ea5338 (このIDを非表示/違反報告)
夏生まれ - 楽しみにしています!! (2017年1月5日 19時) (レス) id: 80ea5835ea (このIDを非表示/違反報告)
駄人間K(プロフ) - 夏生まれさん» ありがとうございます!!ハピエン、最後にはみんな笑えるよう、これからも更新頑張っていきます!これからもよろしくお願いします!!! (2017年1月5日 8時) (レス) id: c389418083 (このIDを非表示/違反報告)
夏生まれ - このお話好き!!ちょっと、切ないのがたまらない…けどハピエン期待してます!! (2017年1月4日 22時) (レス) id: 80ea5835ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:駄人間K | 作成日時:2016年12月1日 10時