冬物語 7

上司 ページ31

*









この1年
私に浮いた話が
無かった訳ではない






何故か上司に気に入られ
週2で飲みに行くほどだった
だからといって
私は只の飲み仲間としてしか
受け入れられず
今日も上司の今市さんと
飲み屋街を歩いていた









今市「たまにはアルコールなしでメシだけにしない？」







「・・いいですけど・・」








そろそろ返事しきゃいけないかな・・





後半の半年は
飲みに行くたびに
真剣に付き合いたいと
こんな私に好意を持ってくれていた









だけど私は
やっぱり和希のことが
忘れられないし
お酒も入ってるからと
軽く受け流していた







今市「今日は酒なしだからさ、ちゃんと返事ききたい」








「ハハ・・・私、面倒ですよ？性格悪いし、もの投げるし八つ当たりも半端ないでけど」キッパリ







今市「俺も一緒だし」ニッコリ





「え、それヤバくないですか」汗





今市「何で？お互いさまでいいんじゃない？」ニッコリ





「・・・今市さんはそんな訳ないはずです」キッパリ







今市「まぁ付き合ってみなきゃわかんないし？俺とだったらAは怒らないかもしれないじゃん」笑







「・・・それもそうですね・・」








確かに
今市さんは大人だし
私も前よりは成長したはず







いい加減
前に進まなきゃね






そんなことを思いながら
オシャレな店に案内され
予約されていたのか
店員さんと話す上司の後ろ姿を見ながら






なんとなく
店内を見渡した









「・・・・え・・」汗






一瞬だったけど
視線の先に
和希の姿が入ってきたんだ
それも彼女連れで







慌てて視線を今市さんに戻した









ヤバイ








心臓の鼓動が速くなる









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