冬物語 7

となり☆KAZUKI ページ30

*









明け方





隣からの呼吸の音で目が覚める






「・・・いない・・」





そんな気がしただけだった






視線を隣に移し
誰も居ないことに気づく









彼が出て行って1年






毎日確認するように
明け方になると
呼吸の音が
聞こえているような気がして
目が覚める







1年経っても忘れられないって
どうしたらいいんだろう








「・・もう新しい彼女、できてるよね・・」はぁ・・








思い返せば
和希が出て行った理由なんて
思い当たる節が多すぎて
頭が痛くなる








私、ウザいもん






ヤキモチ酷いし
すぐ怒るし
口悪いし・・
仕方ないじゃん









出てって当然だ






私が男なら無理だ無理









「いい加減諦めなきゃね・・・」苦笑









.









和希









アイツ









今頃何やってんだろ
俺の有難み
分かった頃だろうか
本当に世話の焼ける
めちゃくちゃな女だった







それに比べて今の彼女ときたら
気は聞くし素直だし
無理言わないし
何よりモノ投げたり
八つ当たりなんて全くしない








何てできた彼女なんだ！！









和希「・・・おかしいいな・・」汗









こんなに平和だと
頭がボケそうだ







隣で映画を見ている彼女は
眠ったりしないで
画面に釘付けで
ウトウトなんてしたりしない









つか









俺の瞼が重くなってきた









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