冬物語 7

好き ページ29

*









8年ぶりの再会に
話は弾んだ









初めは遠慮義気だった私も
変わらない隆二に
飲むのを忘れて
言葉がポンポン飛び出してくる









気付いたらもう
ずっと一緒だったみたいに







離れたくない







店を出て別れ際







タクシーを待っている間







隆二「A」








「ん？」






隆二に視線を向けたら
瞬間で唇が重なっていた






隆二「帰したくない」






「・・・隆二・・」








名前を言葉にするだけで
心臓が熱くなる
再び唇が重なり
離れたくない気持ちが溢れ出す









頭ではダメだとわかっているのに
心はそうじゃなかった









翌朝
隆二の体温でめが覚める









「・・・・・」







気持ち良さそうに
隆二は隣で眠っている
見渡すと此処はホテルだ






そうか
あのまま帰らず此処に来たんだ








「・・すきだよ・・」小声







眠っている隆二の唇にキスを落として







ホテルを出た









.









部屋のドアが閉まる音を確認して
目を開けた









隆二「俺だって・・・」笑







どうしようもないな






8年合ってなくても
変わらないアイツに
またときめいている








多分アイツも付き合っている男がいる






隆二「・・・マジでどうしようもないな・・・」









テーブルに置いてあるタバコに手を伸ばした









カチッ









火を点けタバコを咥え
頭を抱えた









俺たちの未来ってあるんだろうか









全く分からない








けどまた近々会うってことだけは
わかったんだ









END

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