冬物語 7

いつか行こう ページ3

*









飲み過ぎた私は
帰りのタクシーも
清水さんと一緒だった






家の近くで降ろしてもらい
一人で大丈夫だというのに
清水さんは私を気遣い
家の前まで送ってくれることになった







清水「ほら、そんなふらふらしてんのに一人じゃ無理だろ」笑







「・・・.すみません・・」///





身体を支えてもらいながら
玄関の前まで着くと








え







直己さんが待っていた









直己「・・・何時だと思ってんの」真顔





インスタで見た男が
Aを支えている
遅くなったと思ったのに
俺より帰りが遅いって
どういうことなのか






午前を回るまで
一体どこで何をしていたのか
ずっとコイツと一緒だったんだろうか







考えていたらキリがない







だからなのか
優しい言葉なんて出てこない









清水「すいません遅くなって」ペコリ






「・・ごめんなさい、清水さんありがとうございました」汗






直己さんの怒りが凄く伝わる
清水さんに謝り
彼は帰っていった









部屋に入ると
直己さんのピリピリした空気は
一層強くなった






ソファーに座っている
直己さんの隣に座り
彼の言葉を待った







「・・・・・」







直己「はぁ・・・」






「‥直己さん・・」





直己「さっきのヤツって誰」





「・・・事務所の先輩」





直己「ずっと二人だったの？・・」真顔







「ううん、さっきまで二次会のカラオケ行ってて送ってもらっただけだよ」






直己「はぁーーー」






持って行き場のないこの気持ちを
隣のAにぶつけるように
ソファーに押し倒した








「・・・ごめん・・」






直己「桜・・・良かった？」






Aを抱きしめたまま
話しかける







「うん、凄くきれいだったよ」笑






直己「うん、知ってる写真見たよ」





「・・・そっか・・」笑





直己「俺も行きたかったなぁ・・・」





「いつか行けるよ」





直己「ん・・・」








話してる間に
自然と瞼が閉じていった









END

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