冬物語 7

東京☆直人Ver ページ18

*









家を出るまでの2時間
私は何度も鏡をチェックする






「うーん・・これでいいかな・・」






髪を下ろし
ストレートアイロンで
髪に艶を出し毛先にカールをつける






クローゼットを開けて
先週とは違う服を選んだ
彼に少しでも綺麗に
見てほしくて






会う前は必ず2時間は
時間を使っていた





普段派手な私は
彼に会う時は
真逆の大人しめの服装だった





メイクもいつもより薄く
ナチュラルメイク
それも彼の好みだから







似合わないのはわかっている
わかっているけど少しでも
彼に好きになってもらいたくて





無理していたんだ







待ち合わせ場所のカフェに
30分早く着いた









「コンビニでも寄っていこうかな・・」









隣のコンビニへ入り
雑誌コーナーで
時間を潰すことにした






本の前まで行くと隆二が
眉間にしわを寄せて何か読んでいた









「何読んでるの？」二ヤリ






隆二「うわっ///な、何だよ急にビックリするだろ・・・つかA？」汗





「Aだよ」真顔






隆二「直人さんと会うんだろ」







「うん」ニッ







隆二「好きだねぇ」笑







「大好き」///






隆二「知ってるわバカ」笑







「隣で会う約束してて、ちょっと早く着いちゃって」へへ





隆二「らしくないなぁ、相変わらず」苦笑






普通にすりゃいいのに
毎回毎回こんな格好
面倒くないのか



まぁ気持ちはわかるけど





似合わない格好して
無理しちゃって
そこまでして直人さんに
好かれたいなんて
傍で見てて心配になる





いつか本当のAが
バレるんじゃないかって





ヒヤヒヤするっつの





だから俺はいつも言ってやるんだ









隆二「もっと足出した方がいいんじゃない？」








「ヤダ」キッパリ





隆二「いつも出してるじゃん」







「隆二と居るといはいいの！直人さんと居る時は無理」






隆二「何で俺はいいんだよ」






「だって、ただの友達だもん」キッパリ




隆二「・・・あっそ」







毎回これだよ







「そろそろ行くね、バイバイ」








隆二「おう」







Aは嬉しそうに
コンビニを出て行った









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