冬物語 7

ゆっくり ページ12

*









1時間桜を楽しんだ






臣「そろそろ帰ろうか」




「うん」





ううん
まだあの駐車場に
あのカップルが居るんじゃないかと
不安になった






隣の車だし
鉢合わせしたくない









「あ、まだあっちの桜見てないよ」汗







もう少し時間つぶさなきゃ
そう思い臣くんの足を止めようとしたら









臣「もういいよ、寒いし俺んち行ってゆっくりしよ？」








「え・・あ、うん・・」汗






こうなったら
ゆっくり歩いて
時間稼ぎしなきゃ
臣くんの後ろを
ゆっくり歩くのも少しだけで
腕を掴まれ
駐車場まで走らされたんだ









そして
隣の車が入れ替わっていたのを
確認して少しホッとした









助手席に座り
シートベルトをしようと
手を伸ばした瞬間
臣くんの顔が近づいて
唇が重なった









「ん・・」///






こういうシチュエーションを
全く想像してなかったから
いきなりキスされて
ビックリして目を見開いた







臣「目、閉じて」笑







「・・う、うん」汗






恥ずかしい
恥ずかしすぎる
もうさっきのカップルが
頭から離れなくて
自分のことが完全に
お留守になっていたんだ








あの人達のおかげで
臣くんとの二人の世界に
全く集中できなかった









.









そして初めての臣くんの自宅前で
ドキドキしていたら









臣「・・・あのさ、言ってなかったんだけど・・」









「ん？」






臣「俺、ルームシェアしてんだ」








「え」









臣「・・・ソイツ男なんだけどさ、近寄んないで？」ニッコリ







「う、うん」









臣「まぁ、あんま会うこともないけどね」








「うん」









そう言われて
玄関のドアを開け
中に入った









二人で住んでいるせいか
玄関は広めでスッキリしている









「おしゃれだね」笑









臣「ありがと」









臣くんに背中を押されながら
リビングのドアが開けられた









.

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