冬物語 6

景色 ページ22

*









俺の前をスタスタ歩くA
追いつこうと大股で
彼女の隣に並んだ






直己「そんなに急いで何買うの・・」





「え、えっと・・何買おうかな・・ハハ・・」汗





別に買いたいものが
ある訳じゃないんだけど
ただ小林さんとの接し方が
分からないだけ







直己「・・まさか・・俺から離れたかったとか・・」







そうあって欲しくないのに
気持ちが先走って
歩いていた足が止まる







「な、何言ってるの？そうじゃないよ・・」汗







どう説明していいのかわからない





立ち止まった小林さんに
向き合った








直己「・・・好きな人・・いるとか・・」苦笑







「・・・」







いないよ
いないけど小林さんのことは
気になってるとも言い辛い





だって私とじゃ
釣り合ってない気がする








彼のこと好きな人だって
たくさんいそうだし








そう思うと答えようがない









直己「・・・黙ってるってことは居るってこと？」









「い、いないよ好きな人なんて・・」








直己「・・・俺のことは？好きじゃない？」








「ううん」







思い切り頭を左右に振った







直己「コンビニ、行こう？」






「う、うん・・」///






なんだろう胸が苦しい
だけど心地いい





今度は彼の隣を意識したら




直己「はい」ニッコリ





小林さんが手を差し出してきた





「・・うん」///







彼の掌に自分の掌を重ねた








うわぁ
心臓がドキドキする





すぐそこのコンビニなのに







今までと景色が違って見えたんだ









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