冬物語 6

弱い ページ19

*









それから度々
小林さんは私の所へ来て
くだらない話をしては
笑っていた






モデル仲間や
スタッフとも
仲が良かった小林さんは
必ず誰かと一緒だった






直人「今日空いてる？」






「はい」









直人「紹介したい奴がいるんだけど」







「・・また？｝苦笑









直人「そうまた、今度こそ滝下気に入ると思うんだ」キッパリ









「本当かな」笑









世話好きの直人さんは
定期的に男の人と
私を会わせたがって
よくセッティングしてくれていた








今は仕事が楽しいから
彼氏なんて
どうでもよかったんだけど
直人さんが
楽しみにしてくれているから
断ることは諦めていた








そして仕事帰り
約束の店へ行行こうと
化粧を直していた







直己「・・・どこ行くの」






「ちょっと食事しに・・」






手鏡を見ながら
返事をする





直己「・・・たまには俺と行かない？」








「ごめんなさい、今日はダメなんだ」






直人さんのセッティングを
すっぽかす訳にはいかない







時計を見ながら
席を立つ








直己「ちょ」








「ごめんなさい、また今度ね」





慌ててショップを出た









.









食事を済ませて
barで飲みなおすことになった








カウンターに座り
カクテルを頼んだ









男「強そうだね」笑







「ううん、弱いんですよ」








男「じゃあいっぱい飲んで、酔わすよ」笑









「えぇ？」無理無理









飲みやすいカクテルは
ペースがすすむ








「おかわりぃー」////








グラスをバーテンさんへ
差し出した時









持っていたブラスを
後ろから誰かに取り上げられた







「あれ・・」汗///








振り向くと
林さんが立っていた









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