君のまま 4

戦う ページ14

*









静岡







郊外にある
小さな保育園に就職した私は
毎日子供たちと悪戦苦闘していた





「翔吾くんダメ！！」汗






翔吾「やー」笑






「もう！！」汗





新米の私は
普段は小さいこのクラスの
担当をしているんだけど
午後からは勉強を兼ねて
年長のクラスへ
助手として入っていた









翔吾くんがまた
いう事聞いてくれなくて
毎日彼と戦っていた








お迎えの時間になると
特に彼が暴れ出す







お迎えが1人づつ減って
最終時間になると彼はいつも
一人ぼっちだ








「もうお父さん来るよ」







翔吾「うん・・・」しゅん






5分おきに窓の外を見に
行ったり来たり







寂しいんだろうな







そんな時
お父さんがやっと迎えに来てくれた









土田「すいません、遅くなりました」汗









翔吾「パパァーー」笑






翔吾くんは
一目散にお父さんにかきついていった








「お疲れ様です、お父さんお待ちかねですよ」笑







土田「ハハ、ごめんな遅くなって」








翔吾「遅いぞ！！」ムッ






土田「ごめんごめん」笑







「クス、じゃあまた明日ね」笑







翔吾「はーい、さよならA先生！！」






「はーい、さようなら」笑







土田「ありがとうございました」






「お疲れ様でした」ニッコリ






翔吾「あ、パパ！A先生ね、今日も可愛かったよ」二ッ








土田「え・・」汗







「・・・あ、ありがとう」笑








翔吾「パパ、先生が好きなんだよね」ニッコリ








土田「ななな、何言ってんだよお前」汗






とんでもないこと言い出した
翔吾の口を押えた






確かに家では
可愛いとは言っている
言ってはいるが
いつ好きだなんて言った？






A先生も返事に困ってるじゃないか









ったく







帰ったらお説教だ翔吾









土田「先生、コイツの言うこと真に受けないでね」苦笑







「クスクス、はい」笑








二人は走って帰っていった









「さぁ、片付けよう」









遅番の時はいつも先生は
2、3人だけど
今日はみんな帰っちゃったから
一人で片付け








郊外だから暗くて怖いから
早く帰ろう









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