HAPPY

温かい ページ43

*









家の玄関開けたら
また靴で溢れかえっていた









「はぁ・・・」







今日は誰とも会いたくないや







一目散に自分の部屋へ走って
ベッドにダイブした









「・・・っ・・」








何だかわからないけど
辛くて堪らなくて
ナミダが込み上げてきた








こんな感情は初めてだった







先輩が女の子と居ても
今まで何ともなかったのに
剛典くんと彼女を見た時の
あの感覚は凄く嫌だった









あんなに面倒くさいと思ってたのに
もううんざりしてたはずなのに







辛くて辛くて堪らない







「う・・・っ・・」







しばらくの間泣き続けた









.









何時間経ったのか
お腹が空いて目が覚めた







「・・・・ん・・・」







泣き過ぎて目の周りがおかしい








もうみんな帰った頃だと思い
キッチンへ行くと








今市「お目覚め？」ニッコリ







まだ先輩が残っていた






「お腹空いたの・・・」プイ







泣き顔を見られたくなくて
慌てて視線を逸らして
テーブルに置かれた
晩ごはんに手を伸ばした








一人テーブルで
ご飯を食べていたら









先輩が隣りに腰を下ろした







今市「何か・・元気無くない？」はて







「うん・・モグモグ」







何も話したくない私は
黙々と食べ続けた






今市「・・・辛いんなら辛いって言えばいいじゃん」笑






泣きそうな顔で
黙々と食べているAの頭に
手を置いて撫でてやったら







「うぐ・・っ・・うぅ・・」グス








先輩のバカ！！
我慢してたナミダが
また思い切り流れ出した








今市「へ？」汗







Aは食べた物を
飛ばしながら泣き出した









「うわーーーーん」泣








臣「うわ最悪」汗







今市「大丈夫かよ・・」汗






ゲームをしていた兄貴が
暴言を吐きだした







臣「きったねぇーヤツ」おえ







今市「大丈夫か？」








「大丈夫じゃないーー」うえぇーん








だって先輩が優しく
頭をなでてくれるから
どんどんナミダが溢れてくる









先輩を初めて
温かい人だと感じたんだ









泣き止むまでずっと
隣りに居てくれて
頭を撫で続けてくれた









.

甘える→←大丈夫？

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す