Don´t Think Feel

終わりに・・ ページ34

*









一人残された私は
部長の指示を待っていた








「あの・・何を手伝えばいいですか・・」








山下「別に手伝うことないよ・・」








「え・・・」








部長はパソコンに
視線を向けたまま
こっちを見てくれない






私は立たされたまま
放置状態







「・・・じゃ、戻ります・・」





自分のデスクに戻ろうとしたら






山下「・・・帰り、寄るわ・・」







「・・・・」







眼鏡越しに言われた







仕事中初めて
視線を合わせてくれた






だけど







私に部長を受け止める
自信がなかったから






「・・・来ても私はいません・・」





山下「・・・何で・・」







「もう、終わりにしましょ？・・失礼します」ペコリ








これ以上部長といたら
自分が惨めになるだけだ








それに






葉月さんに悪い






部長






サヨナラ









ココロの中で
そう唱えて頭を下げた









この日から
家には帰らず
数日友達の家から通い
出勤していた









会社では
部長も何も無かったように
いつも通りだった







私も極力普通に
部長のことは頭から消して
頑張っていた







そんなある日





駆け込んでエレベーターに
乗り込んだ









「・・・す、すみません・・」ホッ








慌てて乗り込んだから
先に乗っていた人に謝った







顔を上げたら







山下「・・・久しぶり・・」





「は！・・」汗






部長だなんて
思ってなかったから
またエレベーターを
開けようとボタンを押した






山下「逃げんな」真顔







「・・・・」








ドアは閉められた









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