此処から

隆二 ページ2

最近ハマりつつあるもの、それはカフェでよく見かける女の子。

OFFの日か時間が空いてる時しか行かないんだけど

おもしろいくらい、いつも同じ席で同じものを頼んでいる。
つい先日もそうだ。
毎回たまたま隣に自分も座っていて、そんなことにも全く彼女は気づかない。

何ていうのか・・・。見てないフリして見てる俺。

あの日も俺は彼女の隣でコーヒーを飲んでいた。


隣から、しあわせだなぁとか聞こえてきた。

彼女にしてみたら、いつものことでまさか毎回俺が隣できみのことを見てるなんて

思っていなかったんだろう。


今回はヤバい！！


ツボにはまってしまってつい笑ってしまった。


だけどそのおかげで俺たちは話せるようになった。



話しててショックだったことが、俺を見ても誰かわからなかったことだ。

結構名前と顔は知られていると思っていたのに・・・。


みんな！！俺たちはまだまだだ！！って心のなかでメンバーに叫んだよ。


そこで思った。


知られてないなら知らないままでいいと。



知ってしまったらきっと今のような対応じゃなくなるだろうと俺は思った。



俺たちのことを知っている人はみんな、だいたい初対面だとテンション高くて


男女を問わず、ちやほやしてくる人がほとんどで、うんざりしていた。


彼女は知らないからか、普通に友達と話すように普通に俺と接してくれた。



芸能界に入ってからは仕事関係者や世間からは



俺たちへの態度が180度変わっていた。




だから名前もあえて下の名前だけ教え合った。



彼女も不思議と名字をきいてはこなかった。





いつか気づくときがくるだろう。





その時がきたら話せばいいと思った。






今度はいつ会えるんだろう。

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