部外者�� ページ6
「はぁーい、今日はここまでー」
アイツが声をかければ部員達は片付けを始める。
……今日は特に大きな動きはなかったな。
一応片付けまで観察する。
なにが起こるかわかんないからねぇ?
「とーる先輩今日もすっごぉ〜いかっこよかったですよ〜♡」
華園が片付けをしているアイツにすり寄る。
「あ、うん!!及川さんはいつでもかっこいいからね☆」
「ですよねぇ〜」
いや目が笑ってないのさすがかよ。
『くっ……』
思わず堪えきれなかった声が出た。
…あれ、いつの間にかギャラリーいなくなってる。
どーせバレないからいいや。
「あ、今日部誌有里那ちゃんだから書いて「あ!!岩泉先輩手伝いますねぇ〜!!」……はぁ、」
いや部誌ぐらい書けって。
夢咲かわいそー。
ここ最近ずっと夢咲が部誌を書いている。
まぁ、部誌書けって言われても華園は書けないな。
だって夢咲がちゃんと説明してたのにアイツそれ聞いてなかったし。
興味なさそうなテキトーな返事しかしてなかったし。
そういや華園こんなこと言ってたな…
「叶永先輩はバレー好きですか?」
「もちろん好きだよ。一応中学まではバレーやってたし、」
「へぇ〜!!そうなんですね」
「有里那ちゃんはバレー好き?」
「私バレーなんて興味すらありませんよ」
「え…?じゃあなんで、」
「だってぇ、とーる先輩とかぁイケメンいるからぁ、有里那がバレー部のマネージャーになるのがふさわしいって思ったからですよぉ〜」
「………じゃあ、部員目当てってこと?」
「まぁ、そうなりますねぇ」
ミーハー女子乙。
ハナから仕事するつもりないもんね華園。
性格クズすぎて笑うわ。
私もだけど。
「ねぇ岩ちゃん帰りコンビニ寄ろうよ〜」
「うるせぇなお前1人で行けよ」
「そうやっていつも一緒に来るじゃん!!
岩ちゃんツンデレ〜♡」
「お前1回土に埋まってこい」
「ヒドッ」
どうやら片付けが終わったらしい。
体育館閉まる前に帰るか。
私は階段を降りて体育館を後にした。
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作者名：麻香 | 作成日時：2017年8月10日 6時
