stpr！BL（リクエストあり）

続き ページ23

ジェルside

なーくん・・・みんな心配してるんやで
だから目を覚まして

そう祈りながら手を握る
さとみくんは暗い顔をしてうつむいている

沈黙が流れる病室
莉犬、ころちゃん、るぅとくんの寝息が静かに聴こえる

ﾋﾟｸｯ

今・・・指が・・・動いた?

「さとみくん!動いた!」
さ「え?」

ほら!やっぱり動いた!!

な「ん」

なーくんの目が開く
よかった!!ホントに・・・!

さ「なーくん!!」

なーくんに抱きつくさとみくん
よかったな・・・!!

な「ジェルくん・・・この人誰?」


ななもりside

目を開くと、知らない場所にいて
知らない人が抱きついてきた

「ジェルくん・・・この人誰?」
じ「え・・・」
さ「そんな・・・」

分からない
誰なのか分からない
俺の知ってるヒト・・・?

「ごめんなさい。分からない」

怖い
この人は誰?
分からない自分は誰?

さ「俺はさとみ!」
「さと、み」
さ「そう!分からないんならこれから知って?」

笑顔で話しかける『さとみさん』
なんだか懐かしい気がする

莉「ふあぁぁぁ」
「ん?」
莉「わぁぁぁ!!!なーくん!!!」
「どうしたの?莉犬くんww」
莉「オレのこと覚えてるの!?」
「うん。莉犬くんもるぅとくんもころちゃんもジェルくんも!!」
莉「そっか!」

さとみさんだけ覚えてないけど
これから知っていくんだ

「さとみさん」
さ「?」
「もっと教えて。さとみさんのこと」
さ「もちろん」

それから沢山のことを知った
俺とさとみさんがつきあってることも
さとみさんの家には猫と犬がいることも
さとみさんは第五○格をよくすることも
さとみくんは俺が大好きだってことも

そして気づいた
俺はさとみくんが大好きだってことを


ー半年後ー

「さとみくん!」
さ「おう」

今こうして隣で笑ってるのは
全てさとみくんのおかげ
ずっと大好きなさとみくんのおかげ

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