◆頑張れなんて言わないよ◆２ 〜病系〜 Sakurai

＃28 あなたside ページ7

病院に着き、受付を済ませると、すぐに私の名前は呼ばれて、診察室に入る
 
横「やあ、Aちゃん。こんにちは」
 
ひさしぶりだね
 
 
「こんにちは」
 
と、軽くあいさつをしていすに座る
 
 
私の担当の先生は、横枕先生っていう人で
 
ちっちゃいころから、ずーっと代わらない男の先生
 
ちっちゃいときはよく、『だきまくら〜！』とか言ってからかってたけど
 
なんだかんだ言って、私は先生のことが大好きだ
 
 
横「じゃあ、ちょっと検査しようか」
 
と、いろいろ検査を済ませる
 
看「待合室でお待ちください」
 
と、看護師さんに言われて、待合室のいすに座る
 
 
ボーっとしてたら、また私の名前が呼ばれて診察室に入る
 
なんとなく、先生の顔がこわばってる気がした
 
でも、先生はいつも通り、最近のことを聞いてきたから
 
気のせいかな〜・・・って思ってた
 
 
でも、私の予感は的中して、
 
横「言いづらいんだけど・・・、Aちゃん・・・、」
 
悪化してる・・・
 
 
時間が止まった気がした
 
 
今まで、先生には“変わらず、良好！”としか言われたことがなくて・・・
 
どうしたらいいか、わかんなくて・・・
 
頭の中は、パンクしそうで・・・
 
体中が、ガタガタと震えて、息の仕方すら忘れそうだった・・・
 
 
そのあと、先生はいろいろ今後のことについてとか話してくれたけど、
 
全然頭に入ってこなくて、ただ私の頭の中では
 
先生の“悪化してる・・・”っていう言葉が何度もリピートされていた

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