雪男のメンバー兼マネになったのは小瀧の弟

薬の対処方法 ページ8

岩本side
竜矢が極端に薬を止められるのを嫌った。

俺達に寝不足で迷惑をかけたくないのだとか。

だが、その三日後。

週刊誌に竜矢が薬 物依存症、

と言うまるっきり嘘の記事が書かれた。

悪い噂は悪い噂を呼ぶ。

コレはかなり鉄則に近いので、

噂に尾ひれが付いて、

薬 物は、麻 薬なのではないかなどの

誹謗中傷が相次いだ。

『人の噂も七十五日。

一つの季節が巡る頃には終わる物だよ。』

そうは言うものの、

練習メニューを増やしたり、

遅くまで体力作りをしてたり、

体を壊さないか心配だ。

現在はロケバスの中。

二時間生配信をやろうと言う話になり、

移動中である。

深「竜矢？どうした？大丈夫？」

さっきから船を漕ぎ始めた竜矢に言う。

『えっあっ、はい。大丈夫です。』

向「やっぱりコメント、

竜矢を傷つける物ばっかりや。」

顔をしかめる康二の持っている、

タブレットを竜矢が取り上げる。

『薬 物依存者は要らない、

推しから離れて、消えろねぇ、。

薬 物依存って言うけど

医者から処方されてるんだよね。

薬無いと眠れないんだから、仕方なくない？

俺さぁ、孤独を感じるのが嫌いなの。

だから、人が居ないとトラウマを起こす。

俺を好き勝手イメージ付けんのは良いけどさ、

自分の推しの目に付かない所でやったら？

さっきの向井さんの顔を見てみなよ。

あんな反応を推しにしてほしい訳？

違うでしょ？笑顔が見たいんでしょ？

なら、俺なんか空気だと思えばいんじゃね。』

阿「なんでそんなに関西弁出ないの？」

『空気だって言ったじゃん。

ﾊｧ､東京の大学来てて、

卒業してすぐ戻ったけど、

過ごした時間が短かった。

だから、ちょっと薄れてるだけ。』

そう言って、

隅の方で縮こまり、寝息をたて始めた。

深「薬、切れたんやな。

それで昨日眠れてないんじゃない？

寝かせといてあげよっか。」

向「て言うか、向井さんって何やねん。

そういう所だけ礼儀正しいのなんなん？」

その後も他愛ない話で盛り上がってると、

ガバッと効果音が付きそうなくらい、

飛び起きた竜矢。

『あれ、、ゆめ、、？』

渡「竜矢、なんで泣いてんの？」

『えっ？何でだろ。止まんないや。』

強く目元を擦り、涙を止めようとする。

宮「そんなに擦ると、赤くなるよ。」

『大丈夫やで。俺は。

気にせんといて。お願いやから。』

運転手「SA着きましたよー。」

そう言って、一番に降りて行った。

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