何でもない日常 ページ41
竜矢side
今日は調子が良い。
なのに足の骨にヒビが入り、
肋が三本御陀仏していて、
一本ヒビの俺は、医者やメンバー達から、
過保護とまで言える行いを受けていた。
『俺は、何してんだろ。』
松葉杖のせいで歩くのも億劫だし、
怪我が治るまでは休業になったし、
勉強ばかりが進む。
毎日毎日海外の友人と、
言語練習がてら話を弾ませ、
何年も前から書き溜めた単語も、
文章も燃やしてしまいたい程だ。
調子が良いせいで勉強が捗る。
調子が良いせいで、動けない自分に腹が立つ。
そんな曖昧なストレスと、
自己嫌悪の悪循環に囚われていた。
考えは悪い所にばかり向いていく。
テレビに出るメンバー。それを眺める自分。
きっとそこに俺の居場所なんて無いのだろうな。
『戻った時には忘れ去られてたりして。
それもまた一興なのかなぁ。
そう言えば、じいちゃんが、
人生で起こる出来事は、
死神への余興だって言ってたな。
死神が面白いと思えば、死に方が楽になるって。
有り得んよなぁ、、。』
独り暮らしになってから夜は眠れず、
食事もマトモには取っていない。
病的とまでに痩せた体。
こんな体にあんな武器で叩かれれば、
骨折で済んで良かった方だろう。
悪くて粉砕だったかもしれない。
携帯のゲームもパソコンゲームも飽きた。
スノーマンは忙しい身だ。
俺の家に通う時間等無いに等しい。
起きていたい自分とは反対に、
薬のせいで視界がゆっくりブラックアウトする。
起きたのは、夜の十二時。
『新薬、強力だな。
そう言えば、予定の連絡忘れてた。』
パソコンを開き、グループLINEを開く。
メンバー一人一人の予定を書き込み、
電源を落とした。
ソファー脇に置かれた松葉杖を一つ取って、
キッチンからウィスキーのビン二本を取り、
ベランダに向かう。
『あっ、満月。綺麗だな。』
綺麗な満月を眺めながら、酒を煽る。
あっという間にそれは無くなった。
『酔えない、、、。』
何度かキッチンとベランダの往復をして、
酒の空きが増えてきた頃、
後ろから目を塞がれる。
『照、何だ。』
岩「気付くの早いな。声も出してねぇぞ？」
『俺の直感が優秀なんだ。
それで？お前は何しに来た。』
岩「いつも来る時間帯に来なかった連絡が、
夜中に送られてきたから、
どうせ起きてるだろうって辰哉と話になって、
ゲームでもしてたら叱らなくちゃいけないねってなって、
でも辰哉は明日も早いだろ？
だから、午後からの俺が来たって訳。」
『あっそ。ゲームはしてねぇから帰れ。』
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氷牙 - 黎音さん» 直させて頂きました！ご指摘、ありがとうございました！ (2021年1月18日 22時) (
レス) id: f9e508b53a (このIDを非表示/違反報告)
黎音(プロフ) - 10問10答の第1問の所第1門になってますよ (2021年1月18日 20時) (レス) id: 68aa2fde0c (このIDを非表示/違反報告)
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