雪男のメンバー兼マネになったのは小瀧の弟

看病 ページ21

岩本side
電話を切って数分後。

ｶﾞｼｬｶﾞｼｬｶﾞｯｼｬｰﾝ

大きな音が竜矢の部屋から聞こえる。

竜矢の部屋に入ると、そこには、

信じられない有り様が広がっていた。

散乱したガラス破片、

ひび割れた写真立て、

引き裂かれた服などが無造作に床に落ちていた。

手や足からはガラスで切ったのか、

血が出ていた。

目に光が無く、少し怖さを覚える。

舘様やめめやラウールが掃除道具を持ってきて、

掃除を始める。

俺は、抵抗さえしない竜矢の手を引き、

痛々しい体の手当てをする。

ソファーの上で、俺の手を握り、寝た。

数十分後、起きた竜矢は、元に戻っていた。

手当てをされた手と足を見て、

『また、暴走したのか、、。』

と呟き、誰かに電話をかけて話始めた。

『俺、そっち行くわ。

まだ一日目だから、朝よりかは楽やし。』

電話相手に嫉妬する。

なんで俺達じゃダメなの？

なんで何も教えてくれないの？

その時、しょうたが電話を取り上げた。

渡「楓さんですか？」

楓「渡辺くん？どうしたの？」

事の顛末を楓さんに聞かせる。

楓「あちゃー、遅かったか。

成る程ね。

これ以上迷惑かけたくないから、

僕の所に来ようとした訳だ。」

『俺が思った以上にいっぱいいっぱいで、

限界も近い。

また、暴走するかもしれない。

傷付けるかもしれない。』

楓「散々暴れたんでしょ？

しばらくは平気じゃない？」

『そんなの、分かんないだろ。』

楓「少しは信じてあげれば？

お前の暴走してる姿見ても、

離れなかったんだから。」

岩「目に光がなくて、少し怖かったですけどね。」

楓「僕もゾッとする時があるから大丈夫。」

『切る。またな。』

そう言って、電話を切る。

岩「何がそんなに不安なの？」

『何でもない。』

そう言って、どこかに行ってしまった。

そんな時、康二が駆け込んで来た。

向「コレ、見てや。

竜矢のパソコンの画面に、

ツイッターが開かれてたから、

試しに竜矢の事をエゴサしてみたら、

ビンゴやった。

竜矢の暴れた原因、コレやったんや。」

見せてきたのは、エゴサの結果。

竜矢の加入についての意見は、

誹謗中傷に変わり、殺害予告まであった。

深「流石に酷すぎる。滝沢くんに連絡するよ。」

滝沢くんはエゴサの結果を見て、

すぐに動いてくれた。

そして竜矢には２日間の休みと、

午前休が与えられた。

ゆっくり休んでくれだってさ。

原因→←風邪

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