【友達へ】 (ページ35)

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『絶対行かない！！授業出る気ない！！』

ハ「ナマエ！私まで遅刻にさせる気なの！？早く行くわよ！」

あの後何だかんだで朝ごはんだけ食べる約束をして、服を着替えさせられた。

ホールに食事しに行って部屋に戻ってきた。

問題は

ハ「せっかく制服に着替えたんだから授業出ましょう？」

の一言からだった…。

『ちょっと！ハーマイオニーの嘘つき！！』

ハ「何言ってるの！最近あなたサボってばっかりなんだから今日くらいちゃんと出席しなさいよ！」

『…う。』

正論を言われればそれ以上言い返せなくなって。

『わかった。…じゃあスネイプ先生の授業以外出る。』

ハ「…わかったわ。じゃあ、さっそく向かうわよ。」

『金曜日はスネイプ先生1時間目だよ。』

ハ「今日は1時間目と3時間目が入れ替わったの。だから最初の授業は別の先生。」

『…。』

約束は約束。
行くと言った手前もう引き返せなかった。

―――――――――――

(な、何で…。)

完全に騙されたその顔の私がそこにはいた。

『ちょっとハーマイオニー…！』

前に座るハーマイオニーに小声で呼びかけたけど、

ハ「…。」

完全に聞こえないフリをされている。

『嘘つき…！鬼…！悪魔ぁ…！泣』

どんなに罵声を浴びせようがまるで聞こえていない。フリをされた。

『もう…っ。』

とりあえずノートを取ろうとペンを持つ。
何かに集中して気持ちを落ち着かせたかった。

『…ぅ。』

ふとペンを見て思い出してしまった。
先生との思い出を。

慌ててペンを静かに机の上に置いた。

何もすることがなくてチラッと前の教壇の方を見てしまう。

ス「つまりこのときは―…」

ぼーっとしてたら目が合った。
過去の私なら大喜びだろうそんな事も。

今は気まずさしかなくて。
あからさまでないようにそっと視線を外した。

『…。』

全てがつまらなく感じた。
その場にいることの苦痛を感じた。

耐えきれなくなった私はそっと先生の授業を抜け出した。

――――――――――――

以前先客がいてサボれなかった中庭に行くことにした。

(今日は先客いない…。)

ラッキー。と心の中で棒読みして
腰を下ろして木に寄りかかる。

『…はぁ。』

もうすぐ春になる。
雪はもう完全に残ってないし、吹く風は少し暖かくて気持ちがいい。

『あー私のこの陰険教師への想いも雪みたいにすっかり溶かしてくーだーさーい。』

ﾊﾞｻｯ!

『…いったぁ…。泣』