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光side
残ってる力を振り絞って、
合鍵を使ってやぶの住むマンションに入る。
いつもだったら階段を使って会いに行くけど
そんな気力もう残ってねぇ…。
なんとかエレベーターのボタンを押して
乗り込んでしゃがむ。
…もう、立っているのも辛かった。
エレベーターが俺の目的の階に止まって、
外に出るとひんやりとした風が体に当たる。
厚着しててもすっげぇ寒い…。
きっと熱がまた上がったんだろうな…
だけど、俺が会いたいやぶの家まで
あと少しだから我慢。
足を1歩足を進めるたら、それだけで
視界がぐらっと揺れた。
必死に壁に手をついたけど、
…流石にもうダメだ。
だんだん朦朧としてきた意識。
目の前にやぶの家が見えてるのに…
だけどもう限界で、視界がボヤけていって…
そのまま意識を手放した。
___________
伊野尾side
今日は本当に久しぶりにOFFの日。
あ〜布団あったかい…抜け出したくない…
っていけないいけない。
今日は薮の家で2人で曲を作る予定の日。
薮が歌詞を書き終わったから、
俺が曲を付ける作業に入ったところで、
ちょうど試作が昨日完成した。
ファンの子に聞いてもらえる日がくるのが
楽しみだなぁ〜。
まぁ、まだまだ先になるけど。
朝から白米と目玉焼きを食べて、
試作で完成したものをバックに詰めて
コートを着て外に出ると生憎の雨。
ついてねぇなぁ〜…。
早く薮の家行っちゃおう。
俺にしては珍しく、
人通りの少ない裏道を通って薮の家に向かう。
俺の家から薮の家って意外と遠くて、
歩きだとやっぱ疲れる…
車で来ればよかったなぁ〜って少し後悔。
やっと薮の家について、
エントランスでインターホンを押す。
薮『はぁーい』
「伊野尾慧だよ☆」
薮『分かってるわ(笑)』
自動で開いたドア。
そこを潜ってエレベーターに乗って、
薮の住む階のボタンを押す。
それにしても、
ここのエレベーターって温かいなぁ〜
呑気に考えていたら、すぐ目的の階に付いた。
そのままエレベーターの扉が開いて
俺の目に入ってきた光景。
…人が倒れてる?!
慌てて近づくと、
「え、ひかる…?」
間違いなく光だ。
こんなに目立つ髪色してるなんて
光しかないだろ…?
体を触ったら驚くくらい高い熱があることが
体温計で計らなくても分かった。
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優子 - 読みました。ついに結婚したね。光君可愛い~ (2016年12月25日 8時) (レス) id: 2f2289b391 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。宏太君と光君ラブラブだね。 (2016年12月18日 8時) (レス) id: 2f2289b391 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。テストお疲れ様です。光君可愛い嫉妬だね。 (2016年12月1日 12時) (レス) id: 2f2289b391 (このIDを非表示/違反報告)
ひかひか - 光が薮のために可愛くなろうとしておしゃれしたりでれてみたりする。薮はそんな光を拒絶。薮のために頑張った光を知っている伊野尾が薮と話して仲直りするというのをお願いします。 (2016年11月26日 21時) (レス) id: 7139aaaddc (このIDを非表示/違反報告)
きさらぎ - 光くんとっても可愛いですね!藪くんと気持ちがすれちがう時泣いちゃいます、この作品大好きなので更新頑張ってください! (2016年11月21日 20時) (レス) id: aeae0b6d5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みどるかん | 作成日時:2016年11月2日 17時