やぶくんとひかるくん【２】（短編集）

かまって。 ページ20

光side




ほら...まただ。




薮｢ 知念が出てたこの前の嵐にしやがれよかったよー！ ｣

知『 ほんとに〜？きまってた？ 』

薮｢ かっこよかったけど可愛かった ｣

知『 もー、ハッキリしてよ笑 』





＿こんな具合で、ずっと俺以外のメンバーと話してる。





まぁ、元の原因と言えば俺だから

なんにも言えないんだけど。





メンバーに俺らが付き合ってることを

教えてからやぶは



『 これからは我慢しなくていいんだね♪ 』



なんて言って、以前に増してスキンシップが

激しくなった。




メンバーが見てるのに...キス、とか

膝枕お願いしてきたり。






はじめの頃はまぁ、俺も対応はしてたけど...




やぶのスキンシップはどんどん激しくなってくばかりで、





薮『 ねぇ、...シ ようよ ？ 』




なんて言い出して。





｢ ばっ...バカ野郎！！される方の身にもなれっつーの！！/////もう俺にみんなの前で近づいてくんのやめろ！/// ｣






って言っちゃったんだ。






それからやぶは反省したのか、みんなの前で

仕事以外 近づいてくることがなくなった。






けど、だからと言って全然喋らないわけじゃなくて

家とか、2人になったときは今まで以上に

よく喋るようになった。








だけど...なんか、物足りない。







なんか...やぶが近くにいないと、寂しい。







一緒にいる時間が少ないぶん、

楽屋でもずっと一緒だった頃の何倍もの

濃い時間がやぶと過ごせてるのに。





それなのに、物足りない。






ずっとやぶが隣にいることが当たり前だったから

今まで気づかなかったけど、



俺の隣にやぶがいないだけで、こんなにも

つまらないんだ...って実感する。







けど、近づくなって言ったのは俺だから



｢ やっぱり隣にいろ ｣



なんて言うこと俺にはできなくて。







こんなとき甘え上手で可愛い知念とか、

大ちゃんとか伊野ちゃんだったらなぁ...とか考えながら、


メンバーと楽しそうに話すやぶをじっと見つめる。





“ 俺が見てんの、気づけよ... ”




って心で願いながら。

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