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光side




流石にこの年になってから階段ダッシュは
キツイな……と思いながら6階まで登りきる。



急いで薮の家へと足を進めた。



♬ピンポーン


…一応、チャイムを鳴らしてみたけど返事はない。





扉に手をかけて引いてみると、
鍵は空きっぱなしでその扉は空いた。



「お前…一応ジャニーズだろ……」



不用心なやぶに少し呆れるけど、

内心は焦りながら靴をぬいで寝室へと向かう。




そこには苦しそうに息をする薮が倒れてて。



「薮!俺だよ!分かる?勝手に来てごめん、大丈夫?」



って問いかけたら、うっすら目を開けた薮。


よかった……生きてた。

最悪の事態は免がれたことに一安心。




『んぅ…?ひかっ…?なんで……?っはあっ……』


「薮、体調悪いんだなって思って………
電話で素っ気なくしちゃってごめんね?

…どっか、辛いところある?」


『……あたま…割れそう…っ…

けどっ…ひかるが…来てくれたから…だいじょぶっ……』



そう言って、きっと笑うのも辛いと思うのに

薮は俺に笑いかけた。




「無理して笑うな……」



『…無理してないよ?…ひかるが…隣にいてくれるだけで、薬以上の役割……果たしてくれるから…ホントだよ……? 』



…なんだよそれ……照れるじゃん…。



「じゃあ、俺がここにいればやぶの風邪は治る?」


『ぎゃくにいないと、なおんない』



まるで今 俺の目の前にいる薮は

きっと高熱と頭痛のせいで子供に返ったみたいだった。



薮が今話している言葉を文字にしたら、
それは全部ひらがなだろう。




薮は、グループの最年長として
なんでも1人で背負い込もうとするから
なかなか頼ってくれないし、


いつも自分のことは後回しで
仲間のことを優先させるような奴だから



きっと、こんな弱った姿を見せてくれるのは俺だけ。



そう思うと自然と頬があがっていくのが
自分でも分かった。

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設定タグ:やぶひか , 短編集 , Hey!Say!JUMP   
作品ジャンル:恋愛
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みどるかん(プロフ) - 嬉しすぎます!♪最近あまり更新できていませんが、頑張ります!ありがとうございます! (2017年11月2日 17時) (レス) id: d738471a25 (このIDを非表示/違反報告)
みどるかん(プロフ) - TBさん» 裏ですか...!リクエストがあれば、文才ないですが挑戦してみてもいいかなぁと考えてます! (2017年11月2日 17時) (レス) id: d738471a25 (このIDを非表示/違反報告)
TB - やぶひかいいですね!!裏とかって書くんですか? (2017年10月31日 17時) (レス) id: 6545508cdc (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - ほんとに面白かったです!やぶひかの愛は強いことがわかります!これからもずっと読みます! (2016年11月2日 20時) (レス) id: 9f42896ede (このIDを非表示/違反報告)
みどるかん(プロフ) - あやせさん» そう言ってもらえるなんて光栄です(;Д;)(;Д;)ありがとうございます!パート2でもよろしくお願いします(●´^`●) (2016年11月2日 0時) (レス) id: c390eb70ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みどるかん | 作成日時:2016年10月28日 23時

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