やぶくんとひかるくん（短編集）

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薮said



『…ひかるはね、何もしなくても可愛いよ。もちろん女装しても…すっごく可愛かった。』



｢…じゃあなんであの時可愛くないって言ったの…？｣



『俺…相当だっせぇけど…ひかるが可愛すぎて。他の誰にも比べ物になんないくらい可愛くて…

俺より先にその可愛いひかるを見た人がいるんだ。…大ちゃんとか高木とか…りゅうちぇるとか。

そう思ったら……むしゃくしゃして……

俺が、1番に見たかったなって………。』



｢じゃあさ…俺のこと嫌いじゃない？｣


そんなの、答えは一つに決まってる。

ひかるを嫌いになんてなれるわけねぇじゃん…



『当たり前、むしろ大好きすぎて困る』




そう言うとひかるは ふふっと笑って、
｢よかったぁ｣ って呟いた。



｢りゅうちぇるにしか、メールしなくてごめんね？あの…その…ね、大ちゃんたちにバレないように撮った写真があるんだけど、

送るときに恥ずかしくなっちゃって…だからやぶに送れなかった


けど、いま送ったから…見てくれる？｣




ひかるがそう言ったと同時に
ﾋﾟｺﾝｯ って俺の携帯がなって


画像を読み込むと



あの女装の姿で唇を突き出して、

目をつぶって、まるでキスを迫ってるような


ひかるの写真が送られてきていた。




あまりの可愛さに思わず笑ってしまう




｢や、やっぱ変…？｣


『全然。むしろ可愛すぎ』



そのまま本物のひかるの唇にキスをした。






『あんな酷いこと言って本当にごめん』


｢うぅん。大丈夫。俺も悪いところあったし｣


『こんな俺でも…好きでいてくれる？』


｢当たり前じゃん…俺のとなりにやぶがいないなんて、ありえない。｣






『ありがとう…やっぱひかるだいすき』






｢…ん、俺も。｣







end♪

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