69. 新たなターゲット ページ23
明治・東京
東京の町を警官達が駆ける。
「あっちへ逃げたぞ！」
「追えー！」
「逃がすな!!」
懐中電灯を片手に警官たちの声が響き渡る。そこの警官達を率いてるのは、藤田五郎。
タタンｯ
屋根の上を快活に跳び、屋根から屋根へ飛び移る美しい金髪の少女。
「ｼﾞｬﾝﾇ!!」
藤田警部補にｼﾞｬﾝﾇと呼ばれた少女はフッと不適に笑って叫ぶ。
「今宵もまやかしの美しさ…いただきっ」
ｼﾞｬﾝﾇはそのまま、夜の町に消えて行った。
★
★
「はぁ…」
Aは、昨夜の怪盗業で寝不足ということもあり、凝った肩を軽く回しながらため息をつく。
「客の前でため息をつくとはいい度胸だな」
「!?」
Aは驚いて振り向く。
「藤田警部補！」
そこにいたのは、妖鑼課の藤田だった。
「こんにちは！お仕事お疲れ様です」
「うむ。」
「どうして藤田警部補がこちらに？」
「見回りのついでだ。」
藤田はそういうと、Aは優しく微笑んだ。
「!」
だが、藤田の回りから禍々しい妖気を感じた。
まさか、妖？
でも、藤田警部補が妖なわけない。
じゃあ…どこから…？
気配を辿ってみると、藤田警部補の剣に息つく。
まさか、あの剣から…？
「藤田警部補のお持ちの剣、とても良いですね。」
「?? これか??」
藤田がそう言って、Aをみた。
「はい。随分使っているのですか??」
「あぁ。剣は俺の一部みたいなものだ。手放すことはありえない」
「そうですか。」
Aは、そう言って藤田の腰に差してある剣を見つめていた…。
ーー調べてみる価値はありそうね…。
蓮之助に話してみよう。
それに、ハウルにも。何か、わかるかもしれない………。
続く (更新停止中)
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作者名：ﾚﾝ | 作成日時：2019年6月22日 18時
