28. 怪盗、芸子になる!? ページ30
ーーそしてついに、
「旦那さん方、よくお越し下さいました〜」
「楽しんでって下さいな」
綺麗な着物を着飾った芸子の姐さん方が、座敷に来た客を持て成す。
「おお！」
「酒をどんどんもってこーい！」
客の合図で、
「はい、ただいま〜」
美しい芸子達が酒の入った杯を盆に乗せて客の元へ運んでいく。
「俺は早速仕事にかかるぞ､A。見つけたら知らせる」
蓮之助が、小さな声でAの耳元で囁く。
「了解」
ーー神楽坂の夜が幕を開ける…。
。
。
「どうぞ」
Aが青年達に杯に酒を注ぐ、
「ありがとう」
「ありがとうございます。おや？あなたは見ない芸子ですね?」
私が酒を注いだのは、水色の髪をしたとても綺麗な青年と緑の髪をした青年だった。
「はい。臨時としてお座敷で入らせていただく事になりました。Aと申します。よろしくお願い致します」
そう言ってぺこりと一礼した。
「これはこれは、とても礼儀の良いお嬢さんだ。私は、福沢諭吉と申します。ほら、岩崎くん。挨拶を」
「あ、はい。先生。僕の名前は、岩崎桃助と申します。こちらこそよろしくお願いします。」
ふたりが挨拶をすると、
「よろしくお願い致します」
Aもふわりと笑って答えた。
「…ｯ」
桃助は、Aの微笑みを見て動かない。
「…//」
頬も少し紅い。彼女の微笑みに見惚れてしまったようだ。
「岩崎さん?」
「え?」
「どうしました?お顔が紅いですよ?どこかお具合でも優れませんか?」
Aが気遣うように、顔を覗きこむ。
「い、いえ//。失礼。大丈夫ですよ。お気になさらず」
「そうですか??」
桃助は、そう言うとAに微笑む。
「それは良かったです。」
Aがそう言うと、今度は福沢の方が口を開く。
「私は少し厠へ行ってくるよ。岩崎くん。私が戻ってくるまで、彼女と話でもしていると良い。」
「えっ!ちょっと、先生!?」
「ではね」
そう言って､福沢は桃助に悪戯な笑みを浮かべてｳｨﾝｸをすると席を外した。
「?」
Aは、意味が分からず、首を傾げた。
「あの、深雪さん。」
「あなたはここへ芸子として来るのでしょうか?」
桃助の問いに答えるA。
「いえ。今日は姐さん達のお手伝いとして入りました。なので、旦那さんのお酌をさせていただくのは、今宵限りです。どうぞ、楽しんで行って下さいませ。」
「そうでしたか。貴女のような女性に会えるが今宵限りかと思うと寂しいですね」
「そう言って頂けて光栄です」
Aがそう言って微笑んだ。
。
。
end
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ﾚﾝ(プロフ) - 白玉さん» 更新お疲れ様です(>_<) いつも楽しく読ませていただいています。これからも更新楽しみにしております！ (2019年11月21日 13時) (
レス) id: 921bb5c416 (このIDを非表示/違反報告)
ﾚﾝ(プロフ) - 白玉さん» ようやく更新できました( ；∀；) 良ければ遊びに来て下さい (2019年10月2日 18時) (レス) id: 7f53fd8807 (このIDを非表示/違反報告)
ﾚﾝ(プロフ) - 白玉さん» ありがとうございます！励みになります！ (2019年9月11日 13時) (レス) id: 48b9dbf864 (このIDを非表示/違反報告)
白玉(プロフ) - ﾚﾝさん» お久しぶりです( `･ω･´ )ネタ探しわかりますなかなか妄想力も伴わないと書けないですよね笑楽しみにしております！ (2019年9月10日 15時) (レス) id: e6c45e943e (このIDを非表示/違反報告)
ﾚﾝ(プロフ) - 白玉さん» 返信遅くなりました！m(__)m ぼちぼち更新していこうと思いますが、中々進みません(--;)困った。早く更新できるようにネタ探し中汗亀歩きになりがちですが、気長にお待ちくださると嬉しいです(*^^*)今日は更新できるかなぁ。 (2019年9月10日 10時) (レス) id: 48b9dbf864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾚﾝ | 作成日時：2019年5月10日 22時
