17. 黒き猫の知らせ!絵画に潜む偽物の黒猫!? ページ19
Aが、ため息を吐きながら手を洗っていると、
「!」
不穏な気配を感じた。この気配…この邸内に入ったときにも…。
「何?」
Aは、気配をする方に足を進める。
「ここって春草くんの部屋かな…」
無断で入ってなんか、申し訳ないけど…。
「勝手にごめんなさ〜い…」
Aは、静かに部屋内に入り込むと…
「!」
一枚の絵が目に留まった。それは、太い木の枝に座っている美しい黒猫の絵だった。
「綺麗…」
Aが近づくと、
ﾆｬｱ…
黒猫が鳴いた。とても悲痛な鳴き声で。
「!?」
Aは、驚いて身を引いたが、突然黒猫が実態となって姿を表した。
「君は春草くんの黒猫…?」
どうして、私の前に現れたの?Aは、眉を寄せて黒猫を見つめた。
ﾆｬｱ…
黒猫はまた悲痛な鳴き声をあげた。まるで、自分に何かを訴え駆けるように。
そうか、この子…私が魂依だって分かってるんだね…。
「どうして絵の中から出てきたの?化けﾉ神になってまで…私に何を伝えようとしているの?」
Aがそう言うと、黒猫はAの肩にひらりと飛び乗ると、
ﾆｬｱ…
とまた悲痛な鳴き声をあげて、黒い毛並みの美しい左手を見せた…と思ったが…。
「!?」
Aは、目を見開く。黒猫の左手には、傷のようなものがあった。
「傷!? どうして…?誰に…!?」
Aはそう言って黒猫の左手を掴む。
ﾆｬｱ…
黒猫は鳴くと、自分が写っていた絵に目を向ける。そこには…。
「!?」
別の黒猫が写っていた。何事もなかったように太い木の枝に腰を落ち着けている。
「黒猫!?さっきまで何も…！まさか…妖!?」
Aがそういうと、偽物の黒猫の姿をした妖は、禍々しい赤い光を纏い、Aを見る。
ﾆｬｱ…
本物の黒猫は鳴き声をあげるものの、絵に戻ろうとするが、偽物の妖の力で跳ね退けられ、戻れずにいる。
「帰りたいけど、帰れないのね…。春草の絵の中へ。」
Aはそういうと、悲しそうに顔を歪めた。
「…」
このまま、この妖を野放しにすれば、春草くんが妖に取り憑かれてしまうかもしれない。
それだけではない。妖に取り憑かれてしまった人間は、人も変わってしまう。
一歩間違えば、人が変わってしまった春草くんに、恋人の芽依ちゃんへ手をあげられてしまう可能性もある。
「ごめんね。教えてくれてありがとう…。」
黒猫は不安気に鳴いて、Aの頬に擦り寄る。
「大丈夫!あなたを必ず春草くんの絵の中に戻して見せるわ。」
Aは、黒猫の頭を撫でながら言った。
ーﾀｰｹﾞｯﾄ発見！
18. 再び森邸へ! 警戒注意!!→←16. ｼﾞｬﾝﾇは泥棒?それとも救済者?
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ﾚﾝ(プロフ) - 白玉さん» 更新お疲れ様です(>_<) いつも楽しく読ませていただいています。これからも更新楽しみにしております！ (2019年11月21日 13時) (
レス) id: 921bb5c416 (このIDを非表示/違反報告)
ﾚﾝ(プロフ) - 白玉さん» ようやく更新できました( ；∀；) 良ければ遊びに来て下さい (2019年10月2日 18時) (レス) id: 7f53fd8807 (このIDを非表示/違反報告)
ﾚﾝ(プロフ) - 白玉さん» ありがとうございます！励みになります！ (2019年9月11日 13時) (レス) id: 48b9dbf864 (このIDを非表示/違反報告)
白玉(プロフ) - ﾚﾝさん» お久しぶりです( `･ω･´ )ネタ探しわかりますなかなか妄想力も伴わないと書けないですよね笑楽しみにしております！ (2019年9月10日 15時) (レス) id: e6c45e943e (このIDを非表示/違反報告)
ﾚﾝ(プロフ) - 白玉さん» 返信遅くなりました！m(__)m ぼちぼち更新していこうと思いますが、中々進みません(--;)困った。早く更新できるようにネタ探し中汗亀歩きになりがちですが、気長にお待ちくださると嬉しいです(*^^*)今日は更新できるかなぁ。 (2019年9月10日 10時) (レス) id: 48b9dbf864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾚﾝ | 作成日時：2019年5月10日 22時
