地獄ではない (ページ9)

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過去ページ9

「ころし、や・・・」

何となく、そうではないかと思ったけど
やっぱり直接聞くと改めて身震いするほどの恐怖が襲ってくる

ひょっとして、というか確実にやばい人達に拾われてしまった

・・・でも、それでも

あんなところにいるよりかはマシか

バレたら警察に突き出されるかもしれないけど

もういいや

黄「・・・じゃあ、次はジェシーの番だね。

教えてくれるかな？あの日、俺たちが出会った日

どうしてあんなところにいたのか

君に、何があったのか」

ついに俺が話す時が来た

もう、思い出したくもないあの家での記憶

あの日、そこで何があったのか

俺が何をしたか知っても、それでも高地さんは、皆さんは俺に笑いかけてくれるんだろうか

・・・そうだったらいいな、なんてまだ出会って数日も経ってないのにそんな淡い期待を抱きつつ

俺は覚悟を決め
ゆっくりと息を吸い込んだ

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物心ついた時から自分が望まれて生まれて来た訳じゃないとは何となく分かっていた

父親はアル中でギャンブル狂、母親はそんな父親に愛想を尽かして俺が小学校に上がる歳に家を出ていった

どちらにも一度も笑顔を向けられたことは無く、母親に至ってはもう顔すらも覚えていない

母親が出ていって、次に俺を待ち受けていたのは

まだまだチビだった俺に容赦なく降りかかる

父親からの暴力だった

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次のお話から結構暗い&流血表現含みます
苦手な方はご自衛お願いします・・・！