おうちに帰ろ！２__inar

店長のピンチ ページ11

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だいちゃんの甘えんぼ問題から一週間、いつもの職場。



薮｢伊 野 尾この前のあの子の資料もう終わったか？｣

伊｢え？一昨日やぶぅに渡したよ？データもPCに送った…はず、だけど……､｣

薮｢…ぁ､ごめん｣






やぶぅが変だ。

いつもならこんなミス(て程のことじゃないけど)しないし…




伊｢やぶぅ､｣

薮｢あ、そうだ伊 野 尾これとこれ、お願いしてもいいか？｣

伊｢うん、ねぇ、やぶぅ｣

薮｢わりぃな、今日終わらせなきゃいけねぇこと結構あんだわ。ごめん、表(おもて)お願いな｣





もう！…オレの言葉に全部被せるんだもん

聞きたいことも聞けやしない。ばーか ばぁーか。





伊｢…？ひか、やぶぅのとこ行ってて？｣

__ ､




足元に気配を感じて足元を見ると、ヒカル。

スン .. と座ってオレを見上げてる。
それからスリスリ体を足に擦り付けて、｢いってきます｣ってしっぽをフワ。






伊｢ん、いいこ。ありがと｣




ちぃと だいきは、仲良くお昼寝。
やぶぅ、ヒカルがお気に入りみたいだから。笑


まぁ何かあったらヒカルが知らせてくれるだろう…






.





今日はカット、カラーの予約が割と多い日。
でもオレだけでも回せるくらいだから、平気。

途中、保健所で保護された子のケアとかもあったけど、どれも午前中で終わるくらいだった。





伊｢､…｣




やぶぅに出てきてもらうまでも無かったから、大丈夫だったんだ、ケド…も。



いつもは、ちょいちょいコッチに顔だしてくれる。

やっぱ、変…







と思ったその時。




__ ﾆｧｧｱｯ .. ﾝﾆｯ ...！

伊｢…！、もしかしてっ、…！！｣







ヒカルの変な鳴き方。悪い意味じゃなくて。

嫌な、胸騒ぎ...





まさかと思って、やぶぅが いるはずのデスクに急ぐと。






伊｢っ、やぶぅ！？｣

薮｢ぁ、.. ごめ､ 大丈夫だ｣

伊｢ばかっ？ねぇばかっ！！｣





朝から体調悪そうって思ってたから、デスクに突っ伏してんだろ、くらいに思ったオレが馬鹿だった。



デスクにあった資料の数々は、散らばって床にまで飛んでる。



やぶぅは どう倒れたのか、椅子の座面に手をかけたまま、肩を上下させてる。



そっと背中を触ったら…


……あちぃわ！！！
何度あんのヨ！






伊｢やぶぅのばか！今日ずっと熱高かったんでしょ！！！｣

薮｢だいじょぶ、だってば、…ただの風邪、｣







とりあえず、やぶぅは仕事なんて無理。
ということで帰ろう。




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