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『あづまや』は、父の父、つまりAの祖父の鉄男が経営している小さな旅館だった。
数ヶ月前に祖父が体調を崩して入院したことをきっかけに、父はAに断りもなく、田舎にもどって旅館を継ぐことに決めてしまったのだ。
「…………」
ふくれたままのAに、父はさとすように言う。
父「A。父さんはもともと、芸能活動には複雑な気持ちだったんだよ＿＿＿＿年頃の女の子がさぁ……。」
母「あら、年ごろの女の子にしかできないことじゃない。それにAはお仕事が好きだったんだよ。」
母が、ねぇ、とAを振りかえる。
今はそんな、わかったような母の言葉もうとましかった。
車は川を渡り、父の田舎、浮き雲町へと入っていく。
背後には深い山がせまり、そして目の前には海が広がる。
小さな、小さな町。
Aは膝を抱え、また目を閉じる。
中学三年の五月に、東京から五時間もかかる田舎に転校。
ありえない。
まぶたの裏には、東京のたくさんの友達の顔と同時に＿＿＿＿＿彼女が好きで好きでたまらなかった、フラッシュの閃光がよみがえってくる。
続く (更新停止中)
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☆レイラ☆(プロフ) - 橙てるてるさん» ありがとうございます！面白くできるように頑張ります！ (2017年1月29日 19時) (
レス) id: 0a8e224d8e (このIDを非表示/違反報告)
橙てるてる - 続きたのしみにしてます！ (2017年1月29日 19時) (レス) id: bdb880992a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆レイラ☆ | 作成日時：2017年1月25日 20時
