血が苦手な吸血鬼とその執事達 (ページ17)

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#17 ページ17

─あなたscene

『ふん！』

扉を開け胸を張ってみせる

扉を開ける前の声の威勢は何処へやら

シーンとしていた

あれ、もしかして私滑った？

表面は威風堂々としているが、頭では焦りが止まらない

何しろ攻めた普段しない格好をしているから、私の心臓はバクバクと音を立てる

髪を下ろし、黒いドレスに体を通して、普段つけない様な真っ赤なグロスにルビーのピアス

大分攻め攻めである

勿論恥ずかしい

だがこれには理由がある

チェリーボーイ達に一泡吹かせるのも理由だが、大人の姿になれる為でもある

もし緊急時、大人の姿でへまをかましてみろ

もしそれが命に関わるものだとしたらゾッとする

だからである

決してチェリーボーイ達に大人のお姉さんとして扱って欲しい訳では無い、決して

と自分に言い聞かせ、すまし顔をする

『食事の用意は出来てるかい？』

vnr｢あっ、うん、一応…｣

『そうかい、ご苦労さま』

恥ずかしいー！！！やばい会話が続かないよ！！だっていつぶり？？こんな姿に変わるの！拾った時ぶりだよ全くもー！！！きゃー！！お願いだからなんか反応してよ！！！！

これもまたすまし顔を決める

ガチャガチャと食事の音のみ響く

いつものような会話は無い

変な汗かきそう…

チラリとありさかの方を見るがすぐ目をそらされた

心臓にズキッとダメージが来る

他の方を見るがみな目をそらす

はぅ…

勿論今日も味が分からなかった

『…お風呂入ってくるよ、』

drm｢あー、うん、行ってらっしゃい｣

『…一緒に入るかい？』

｢｢｢は！？｣｣｣

『ひぇ！！ごめんなさいごめんなさい！！すぐひとりではいりまーす！』

今日はやっぱり良くない日なのかもしれない