prologue ページ1
「×××!×××!!」
人の顔が見えたと共に、僕の意識は、ぷつりと切れた。
永い永い間、眠っていた気がする。
重い瞼をそっと開く。
僕の目の前には、荒れ地が広がっていた。
何があったのかと思い、咄嗟に立ち上がる。
その時、両手に違和感を感じた。
右手には、宝石がはめ込まれている、どこか懐かしさを感じるステッキ。
左手には、クシャクシャな手紙。
思わず、首を動かして、前を向く。
そこには、大きく立ちはだかる屋敷があった。
怪しいのに、僕の本能が訴える。
“ここに入れば、僕は大丈夫。”
___________
「ぅあ…………?」
可笑しな第一声で僕の1日は始まった。
今日も今日とて、命がけのゲームがある。
そんな1日でも、夢のように楽しいのはなぜだろう?
"本当は怖いくせに。"
君達に会いたかった気がする。
"君達って誰?"
名前を呼んでも、良いのかな……
"誰の名前を?呼んでしまえば、君の方が辛いのに。"
この声が、とどくまで。
____"どうせ、とどかないだろうよ。"
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作者名:しらす。 | 作成日時:2021年11月15日 22時